イスラエル、ガザ北部で殺害したパレスチナ人80人の遺体を引き渡す
イスラエル側は、ガザ地区で殺害した数多くのパレスチナ人の遺体を収容していたが、それを引き渡した。
臓器が盗まれていたと主張
遺体の引き渡しは26日に行われ、イスラエルとの境界にある町、Karem Abu Salemを経由してガザ地区南部へと搬送されたという。
80人のパレスチナ人の遺体は、ガザ地区当局が受け取り、青い布に包まれた状態で、南部の町、ラファの西部にある集団墓地に埋葬されたそうだ。
しかしガザ地区のメディアによれば、遺体は損壊された状態で引き渡されたという。ガザ地区のメディアは声明で、次のように非難している。
「遺体を調べた結果、殺害された人々の特徴は大きく変化しており、イスラエルの占領軍によって重要な臓器が盗まれたことを明確に示している。イスラエルはこれまでにジャバリア(北部)の墓を掘り起こし、遺体の一部を盗んだことに加え、ガザ地区からの数十の遺体を未だに保有している」
しかもイスラエル軍がパレスチナ人の遺体を損壊したのはこれが初めてではないとし、ガザ地区の当局は、パレスチナ人の遺体の収容と臓器の盗難に関する独立した国際的な調査を求めたそうだ。
DAY 81: The Israeli army returned the bodies of 80 Palestinians killed in Gaza.
A hospital director in Rafah says some bodies were intact, while others were “in pieces, and others had decomposed.”
All 80 were buried in a mass grave. pic.twitter.com/qLkfSxcYTq
— Hamdah Salhut (@hamdahsalhut) December 26, 2023
中部の難民キャンプに攻撃を拡大
イスラエル軍は26日夜にも、ガザ地区中部にある複数の難民キャンプを攻撃し、空爆と砲撃を加えたという。
それらのキャンプには、イスラエル軍の地上侵攻開始後に、ガザ地区北部から避難してきた数多くの人々が身を寄せている。
しかしイスラエル軍の広報官は26日、「我々は、ガザ中部にある難民キャンプに攻撃を拡大した」と述べた。
またイスラエル軍は26日、ヨルダン川西岸地区の町、ヘブロン近郊にある難民キャンプも襲撃し、17歳と31歳のパレスチナ人2人を殺害した。
ガザ地区の保健当局によれば、26日までの過去24時間に、パレスチナ人241人が死亡、382人が負傷したという。
また10月7日以来、イスラエルによる攻撃で2万915人が死亡、5万4918人が負傷したそうだ。(了)
出典元:Aljazeera:Israel-Hamas war live: Death toll nears 21,000 in Gaza(12/26)
出典元:The Guardian:Israel-Gaza war live: Israeli military says it has expanded offensive into central Gaza refugee camps after reported airstrikes(12/26)