世界各地で反イスラエルのデモ、パキスタンではKFCに放火
この週末には、世界各地で反イスラエルのデモが起き、多くの人々がガザ地区での停戦を訴えた。
「インティファーダ!」と叫ぶ
アメリカのニューヨークでは、デモ参加者が市庁舎前に集まり、パレスチナの国旗を振りながら、「インティファーダ!」と唱えたという。
「インティファーダ」とは、イスラエル軍によるパレスチナの軍事占領に対する「民衆蜂起」のことで、これまでも1980年代後半と2000年の2回、パレスチナで大規模な抵抗運動が発生した。
今回のデモを組織したのは、ニューヨーク市で注目を集める親パレスチナの活動家グループ「Our Lifetime」だ。
彼らはインスタグラムに2つのページ持ち、それぞれ数万人のフォロワーがいたにもかかわらず、パレスチナを支援したとして、今年の2月、Meta社によりアカウントが凍結されたという。
Intifada, intifada! Today, on Land Day, we commemorate the sixth anniversary of the start of The Great March of Return! Still outside City Hall pic.twitter.com/hE039259Qy
— Within Our Lifetime (@WOLPalestine) March 30, 2024
ロンドンではカウンター・デモも
イギリスのロンドンでも3月30日には、反イスラエルのデモが行われ、数千人が参加したそうだ。
デモ参加者は、ガザ地区での停戦を訴え、また支援物資を届けさせるよう求め、ロンドンの中心部からトラファルガー広場まで行進した。
またイスラエルを支持するカウンター・デモも行われ、警察が両方の集会を分離させるために、列を作ったと言われている。
ネタニヤフ首相の辞任を求める
イスラエルでもネタニヤフ首相の辞任を求める抗議デモが行われ、数百人の参加者が首相の自宅があるCaesareaの町に集まったという。
テル・アビブやハイファにおいてもデモが行われ、参加者は、ガザ地区で今も拘束されている人質の写真を掲げ、ネタニヤフ首相の辞任を叫んだそうだ。
タイムズ・オブ・イスラエル紙によると、集会にはイスラエル軍情報局の元長官も参加し、講演を行ったという。
כשעשרות (אם לא מאות) מטרים של סרט אדום עם תמונות החטופים נפגש עם דרישה להדחה עכשיו.
קיסריה. עכשיו.צילום: בני משי pic.twitter.com/om2DoBvhli
— Restart Israel (@restart_israel) March 30, 2024
KFCの店舗に放火
パキスタンでも激しい抗議デモが行われ、反イスラエルのスローガンを叫んだ群衆が、アメリカのファストフード「KFC」の店舗に放火をし、50人が逮捕された。
この事件が起きたのは、カシミール地方(パキスタン統治下)の町、ミルプールとされ、警察署長のカムラン・ムガール氏によれば、デモには400人近い参加者が集まったという。
デモ参加者は投石を行い、これにより9人の警察官が負傷。50人以上が逮捕されたそうだ。
A KFC branch set on fire in Mirpur, AJK.#Pakistan #AJK #Kashmir #KFC pic.twitter.com/VmFDeF77l2
— The Pakistan Daily (@ThePakDaily) March 30, 2024
イスラエル軍が7階建ての建物を破壊
一方、ガザ地区南部のハンユニスでは、イスラエル軍の激しい攻撃が続いており、7階建ての建物が標的にされ、破壊されたという。
倒壊した建物の中には人がおり、瓦礫に埋まっていると見られているが、イスラエル軍のドローンなどが、あらゆる移動物体を攻撃しているため、救急チームが現場に到着するのが非常に困難な状況となっている。
北部のガザ市にある医療施設もイスラエル軍による攻撃を受け、建物が倒壊。数十人が瓦礫の下に閉じ込められているが、民間防衛隊がその場所へ到達できずにいるという。
北部のアル・シファ病院では、依然イスラエル軍が包囲を続けており、2週間たった今も水や電気、薬もない状態で、107人の患者と60人の医療スタッフが残されている。
しかもイスラエル軍は、これらの患者を避難させようとする試みを阻止し、患者の命が深刻な危険にさらされているそうだ。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza live: US criticised for approving weapons for Israel(3/30)