イスラエル軍が、シリアにあるイラン領事館周辺を空爆、5人が死亡
イスラエル軍が、シリアの首都・ダマスカスを空爆し、イラン領事館も被害を受けたという。
イラン革命防衛隊の司令官が死亡
シリア国防省によれば、イスラエル軍の航空機は4月1日の17時頃(現地時間)、Mezzeh地区のイラン領事館の隣にある高層ビルを攻撃したという。
シリアの防空部隊は、ミサイルの一部を迎撃し、撃墜したが、残りのミサイルが建物を直撃。ビル全体が破壊され、中にいた人々が死亡、または負傷したそうだ。死者数や負傷者数などは明らかにされていない。
また隣接するイラン領事館も被害を受けたとされ、イラン大使は少なくとも5人が死亡したと明らかにした。
死亡した人の中には、イラン革命防衛隊の上級司令官であるモハマド・レザー・ザヘディ准将(63)も含まれていたという。
Syria says an Israeli air strike has destroyed parts of the Iranian consulate in Damascus, killing or wounding everyone inside the building.
Senior Iran Revolutionary Guard Corps (IRGC) commander Mohammad Reza Zahedi is among those killed, according to Iranian state media ⤵️ pic.twitter.com/yQylWhQYoD
— Al Jazeera English (@AJEnglish) April 1, 2024
側近や革命防衛隊の隊員も死亡
イラン政府寄りの「タニスム通信」は、ザヘディ准将がシリアとレバノンで、コッズ部隊の司令官を務めていたと報じている。
また、ザヘディ准将の側近である、モハマド・ハディ・ハジラヒミ氏もこの攻撃で死亡したそうだ。
イギリスに拠点を置くシリア人権監視団によれば、コッズ部隊の司令官やイラン人顧問2名、革命防衛隊の隊員5名の計8名が死亡したという。
シリアのイランの外相が非難
シリアのFaisal Mekdad外相は、今回の空爆を「凶悪なテロ攻撃」と呼び、多くの罪のない人々が殺されたとし、非難している。
またイランのHossein Amir-Abdollahian外相も、この空爆は「あらゆる国際義務と国際条約への違反」だと述べ、「この行動の結果は(イスラエルの)シオニスト政権にある」と非難。国際社会による真剣な対応の必要性を強調した。
一方、イスラエル側は、攻撃の内容については明らかにしておらず、「海外メディアの報道についてはコメントしない」と述べている。
先週には、シリアのダマスカスと北部のアレッポに対しても、イスラエル軍によると見られる攻撃が行われ、シリア人権監視団はシリア軍兵士38名と、イランが支援するレバノンの武装組織「ヒズボラ」のメンバー7名を含む、53名が死亡したと伝えていた。(了)
出典元:BBC:Israel accused of deadly strike on Iranian consulate in Syria(4/1)