米・コロンビア大学で、100人以上の親パレスチナの学生が逮捕される
アメリカ・ニューヨークにあるコロンビア大学で、親パレスチナのデモに参加していた100人以上の学生が逮捕された。
不法侵入容疑で約108人を逮捕
コロンビア大学のキャンパス内では、親パレスチナの学生がデモを続けていたが、ついにネマト・シャフィク学長は4月18日、ニューヨーク市警察にキャンパスからデモ参加者を排除する権限を与えた。
4月18日の午後1時30分頃(現地時間)、警察がキャンパス内に侵入し、親パレスチナのデモに参加していた100人以上を結束バンドで拘束。その後、不法侵入容疑で約108人を逮捕したと明らかにした。
やがて警察は、キャンパス内に設置されたテントなどを撤去し始めたという。
ニューヨーク市のエリック・アダムズ市長は、「デモ参加者らが、大学の規則に違反して、コロンビア大学の南側の芝生を30時間以上占拠し、何度も警告したにもかかわらず立ち去らなかった」と述べている。
Live from Columbia: NYPD in riot gear clearing out pro-Palestine encampment and arresting students who refuse to leave. pic.twitter.com/Wrb3Sw1orT
— Rikki Schlott (@RIKKISCHLOTT) April 18, 2024
Part of today’s massive demonstration at Columbia University in New York in support of Gaza and Palestine and to demand an end to the Israeli genocidal war. pic.twitter.com/l2QchUXnBB
— Mohammed AbuNaser – Gaza🇵🇸 (@AbuNasserGaza) April 19, 2024
学長が公聴会に呼び出される
ただ、コロンビア大学の学長らは前日の4月17日、アメリカの大学を混乱させているイスラエルへの抗議活動に関する尋問のため、議会の公聴会に出席。キャンパス内での反ユダヤ主義と闘う取り組みについて、共和党主導の下院教育労働委員会のメンバーから厳しい追及を受けたという。
委員長である共和党のバージニア・フォックス議員は、コロンビア大学が「反ユダヤ主義と憎悪の温床」であると非難。「アメリカの大学に反ユダヤ主義の安全地帯があってはいけない」と主張し、コロンビア大学内での取り組みを問い質した。
コロンビア大学のネマト・シャフィク学長と理事会のメンバーは、キャンパス内での自分たちの取り組みを擁護。学長は次のように述べた。
「私たちのキャンパスには、反ユダヤ主義は存在しません。私は個人的に反ユダヤ主義に直接、立ち向かうために全力を尽くすつもりです。コロンビア大学は、あらゆる形態の差別と憎しみのない地域社会となるよう努めており、今日蔓延している反ユダヤ主義を非難します」
その上でシャフィク学長は、これまでに学生15人を停学にし、数人の教職員に懲戒処分を下したと明らかにした。
実は、過去にも大学の学長らが、このような公聴会に呼び出されており、その後ペンシルベニア大学のリズ・マギル学長は議会委員会への対応を理由に12月に辞任し、ハーバード大学のクロディーン・ゲイ学長も1月、辞任に追い込まれている。(了)
出典元:ABC News:Columbia University protest: Over 100 pro-Palestinian demonstrators, including Rep. Omar’s daughter, arrested(4/19)
出典元:NBC:Columbia University president grilled about campus antisemitism at congressional hearing(4/18)