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イスラエル軍撤退後、ガザ市西部で70人の遺体を回収

イスラエル軍撤退後、ガザ市西部で70人の遺体を回収
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ガザ地区北部のガザ市西部にあるタル・アル・ハワ地区では、イスラエル軍の撤退後、数多くのパレスチナ人の遺体が回収された。

 

ほとんどが女性や子供の遺体

 

イスラエル軍は約2週間前から、ガザ市東部のシュジャヤ地区へ地上侵攻し、その後西部へ移動し続け、タル・アル・ハワ地区に攻撃を仕掛けてきた。

 

そして7月12日には、一部のイスラエル軍が撤退。民間防衛隊などが同地区を捜索したところ、通りは腐敗したパレスチナ人の遺体で溢れていたという。

 

その後、70人のパレスチナ人の遺体が回収されたが、そのほとんどは女性や子供で、中には犬に食べられた遺体もあったそうだ。また少なくとも50人が行方不明のままとなっている。

 

まだ数多くの遺体が瓦礫の下に埋まっていると見られ、捜索活動も行われているが、イスラエル軍の一部が付近に駐留しているため、作業は頻繁に中断させられているという。

 

「計画的な虐殺」

 

ガザ地区のメディア局長、イスマイル・アル・サワブタ氏は、タル・アル・ハワ地区の惨状を受け、イスラエル軍が「計画的虐殺」を実行したと非難している。

 

アル・サワブタ氏によれば、イスラエル軍はガザ市東部に住む数千人ものパレスチナ人に、西部や南部へ避難するよう命じ、彼らが指示された場所へ到着すると、イスラエル軍が発砲したという。その上でアル・サワブタ氏は、次のように語っている。

 

「パレスチナ人の避難民の中には、イスラエル軍に対して白旗を掲げ、『我々は戦闘員ではない、避難民だ』と言っている者もいました。しかし、イスラエル軍はこれらの避難民を冷酷に処刑したのです。イスラエル軍はタル・アル・ハワ地区で、あの虐殺を実行する計画を立てていたのです」

 

アル・サワブタ氏は、国際社会がプレッシャーをかけ、パレスチナ人を絶滅させようとする紛争を終わらせるよう、改めて訴えた。

 

ガザ地区各地で攻撃が続く

 

イスラエル軍はガザ市北部でも、依然としてドローンを使った攻撃を行っており、パレスチナの民間人を、実弾の標的にしているという。

 

ガザ市の海岸沿い町、Mina地区でも、パレスチナ人の漁師が、イスラエル軍のドローンによって殺害されたそうだ。

 

またガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプへも、イスラエル軍が攻撃を行い、2人のパレスチナ人が死亡、1人が負傷した。

 

さらにイスラエル軍はガザ地区南部のハンユニスでも砲撃を行い、数名の負傷者が「ナセル病院」へ搬送されたという。

 

イスラエル首相とモサド長官の意見が不一致

 

アメリカのジョー・バイデン大統領は、イスラエルと「ハマス」がガザ地区での停戦を実現するための「枠組み」に合意したと述べた。ただし、合意を確定するには「まだやるべきことがある」とも語ったという。

 

一方、イスラエルのメディアは、ネタニヤフ首相と、諜報機関「モサド」のデイビッド・バルネア長官との意見の不一致が、ガザ地区での停戦と人質解放に向けた外交努力を複雑化させていると報じている。

 

またその報道によれば、バルネア長官は、ネタニヤフ首相が設定した新たな交渉条件を支持しなかったという。(了)

 

出典元:Al Jazeera:Israel war on Gaza live: Israeli forces kill dozens in Gaza City(7/12)

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