マウスで操作する最初のアップル社製PCがオークションに、開始価格は440万円
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今やわずかしか残っていないとされるアップル社の初期のコンピューターが、ドイツでオークションにかけられることとなり、注目されている。
開始価格は驚異の448万円から
そのコンピューターとは、アップル社が1983年に発売を開始した「Lisa-1」。
これはアイコンを最初に採用したコンピューターとされ、画面のオーバーラップやプルダウンメニュー、ゴミ箱など現在も使われている機能を初めて搭載したものだという。
またマウスを使って操作できるようにした最初のPCと言われている。
これがドイツのコロンという町で、11月11日に開かれる「Auction Team Breker」主催のオークションへ出品されることとなり、入札開始価格が約448万円に設定されたそうだ。
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現在残っているのは30台から100台
この「Lisa-1」はアップルの創業者である故スティーブ・ジョブズ氏らが手がけたものとされ、彼はシリコンバレーで「Xerox」のパロアルト研究所を訪れ、コンピューターの試作品を見た時にマウスやアイコンを思いついたという。
またこの「Lisa」という名前は、アップル社の説明では「Local Integrated System Architecture」の略とされてきたが、ジョブズ氏は後に1978年に生まれた長女の名前にちなんで付けたと語っていたとか。
当時、「Lisa-1」は10万台発売されたが、1年後アップル社は新製品に置き換える方針を決定。顧客が持っていた「Lisa-1」を無料で「Lisa-2」にアップグレードし、回収したそうだ。
回収された「Lisa-1」の多くはその後、壊されたため、現在では世界に30台から100台しか残っておらず、非常にレアなものだとされている。
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本体だけでなく周辺機器も出品
今回、出品される「Lisa-1」は、ドイツの大学教授が退職する際に記念品として贈られたもので、コンピューター本体には、最初のグラフィック・オペレーティングシステムである「LOS 1.0」が搭載されているという。
しかし、出品されるのはコンピューター本体だけではない。5MBの外付けハードディスクやマウス、パラレル・インターフェース、キーボード、ドット・マトリックス・プリンター、フロッピーディスクなどもオークションにかけられるそうだ。
現代にも通じる機能を初めて搭載したコンピューターがどのくらいの値段で落札されるのか、結果が楽しみだ。(了)
出典元:MailOnline:‘Extremely rare’ 1983 Apple Lisa-1 computer that was the first to use a mouse could fetch £30,000 at auction(10/30)