Switch news

知っておきたい世界のニュース

【パリ五輪】開会式で「最後の晩餐」の演出?キリスト教を揶揄していると批判が殺到

【パリ五輪】開会式で「最後の晩餐」の演出?キリスト教を揶揄していると批判が殺到
X_@jeangene_vilmer

パリ・オリンピックの開会式では、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」を彷彿とさせる演出が行われ、さまざまな批判が寄せられたという。

 

カトリック教会も批判

 

26日の開会式では、レズビアンの活動家兼DJであるバーバラ・ブッチさんが、LGBTQ+のダンサーなどに囲まれる演出が行われた。

 

そしてブッチさんの前には、裸に青い色を塗ったPhilippe Katerine氏が横たわり、その周りには食べ物が置かれていたため、多くの人がこのシーンをキリストの「最後の晩餐」になぞらえたものだと考えたそうだ。

 

このため世界中の宗教保守派の人々も、このシーンを非難。フランス・カトリック教会の司教団体も、キリスト教をあざ笑う「嘲笑のシーン」だと批判したという。

 

またロシア外務省の報道官、マリア・ザハロワ氏もこの意見に同調し、エジプトの聖公会も7月28日には、この演出に対して「深い遺憾」を表明したそうだ。

 

「最後の晩餐」ではないと擁護

 

このような批判を浴び、開会式の演出を手掛けた芸術監督、Thomas Jolly氏は式典後、このシーンを「最後の晩餐」ではなく、多様性を祝い、祝宴とフランスの美食に敬意を表すためのものだと説明した。

 

またパリ・オリンピックの広報担当者であるAnne Descamps氏も、28日の国際オリンピック委員会の記者会見で、抗議について質問され、「もし不快に感じた方がいたら、もちろん本当に申し訳なく思っています」と謝罪。

 

しかし同時に、「いかなる宗教団体に対しても敬意を示さない意図はありませんでした。それどころか、Thomas Jollyとともに、私たちは社会の寛容さを、本当に祝おうとしたと思います」と自分たちの演出を擁護したという。

 

またJolly氏もAP通信に対して、「私が望んだことは、破壊的であったり、嘲笑したり、ショックを与えたりすることではありませんでした。何よりも、私は愛のメッセージ、包摂のメッセージを送りたかったのです。決して皆を分断するものではありませんでした」と語った。

 

ちなみにPhilippe Katerine氏が演じたのは、ギリシャの神、ディオニュソスだったと言われている。(了)

 

出典元:ABC News:Paris Olympics organizers say they meant no disrespect with ‘Last Supper’ tableau(7/28)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top