イスラエル軍は1月1日もガザ地区各地を攻撃、少なくとも28人が死亡
世界が新年を迎える中、イスラエル軍は元日からガザ地区各地を攻撃し、数多くのパレスチナ人を殺害し続けている。
ガザ北部の難民キャンプで15人が死亡
ガザ地区北部のジャバリア難民キャンプでは1日、イスラエル軍が住宅を空爆し、子供を含む少なくとも15人のパレスチナ人が死亡、20人が負傷したという。
攻撃は現地時間の午前1時ごろに行われ、死者や負傷者は崩れた瓦礫の中から運び出されて、al-Ahli Arab病院へ搬送されたそうだ。
殺された人々は全員民間人であり、現場には子供や女性の遺体があちこちに散らばっていたという。また現在も、捜索活動が続けられている。
ガザ地区北部のガザ市にあるShujayea地区の住宅も、イスラエル軍によって空爆され、7人が死亡。ガザ地区中部のブレイジ難民キャンプでも、2人のパレスチナ人が殺害された。
ガザ地区南部のハンユニスでも、イスラエル軍による攻撃で、4人のパレスチナ人が死亡。1月1日には、ガザ地区全域で、少なくとも28人の死亡が確認されたという。
Israeli attacks have killed at least 26 Palestinians, including children, in besieged Gaza on New Year’s Day, says health ministry https://t.co/5uJOPQCYv8 pic.twitter.com/EpJdKcNCYA
— Al Jazeera English (@AJEnglish) January 1, 2025
凍てつく雨や氾濫・浸水
新年を迎え、世界でさまざまな祝賀行事が行われる中、ガザ地区では多くの人々が、凍てつく雨や氾濫などに見舞われ、つらい1日を過ごしたようだ。
ガザ地区では連日大雨に見舞われ、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、仮設テントで暮らすパレスチナ避難民の生活は、さらに悲惨なものとなっているという。UNRWAは、「X」に次のように投稿している。
「大雨により、ガザ地区中部のDeir el-Balahでは避難所が浸水し、テントで暮らす避難民の悲惨さが倍増した。戦争が続く中、激しい嵐が広範囲に氾濫を引き起こし、何千人もの人々が、安全と人道支援を緊急に必要としている」
しかしイスラエル軍は、ガザ地区へ搬入される支援物資の量を制限しており、UNRWAは以前から、飢餓が差し迫っていると警告してきた。
Heavy rains flooded shelters in #Gaza’s Deir al-Balah doubling the misery for displaced people living tents.
Amid the ongoing war, severe storms are causing widespread flooding, leaving thousands in urgent need of safety and humanitarian aid.#CeasefireNow pic.twitter.com/ZYuCyAjihL
— UNRWA (@UNRWA) January 1, 2025
7人目の乳児が凍死
ガザ地区の保健当局によれば、ここ数日間、寒さにより子供たちが死亡するケースが増えており、1月1日には7人目の乳児が凍死したという。
大雨で被害を受けた多くの避難民は、間に合わせのテントで暮らしており、彼らには十分な毛布や暖かい衣服が行き届いていない。
特に乳児は体温を急速に失うため、天候の悪化と栄養失調とが組み合わさった場合、より危険な状態になるという。
しかし燃料など、寒さから身を守るための物資の搬入も、イスラエル軍によって制限されている。(了)
出典元:Aljazeera:LIVE: Israel kills 28 Palestinians in Gaza on New Year’s Day(1/1)