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ロシア軍がクルスク州で複数の村を奪還、ウクライナ軍は包囲される寸前か?

ロシア軍がクルスク州で複数の村を奪還、ウクライナ軍は包囲される寸前か?
X_Defense of Ukraine

ウクライナ軍が占領しているロシア領内のクルスク州で、ロシア軍が複数の村を奪還した。

 

ロシア軍と北朝鮮軍が攻勢

 

アメリカのトランプ政権が、ウクライナへの軍事支援と情報共有を停止した後、クルスク州ではロシア軍と北朝鮮軍が大規模な攻勢を開始した。

 

そして3月9日には、ロシア軍がクルスク州の町、スジャに迫り、その周辺にある村、StarayaやNovaya Sorochina、Malaya Loknya、小さな集落をウクライナ軍から奪還したという。

 

またスジャとウクライナ北東部のスムイとを結ぶ補給路も、ロシア軍の砲撃などにさらされ、クルスク州にいるウクライナ軍は包囲される寸前と言われている。

 

ロシア兵がパイプラインを進んで攻撃

 

3月9日には、ロシア軍の特殊部隊が、スジャへ通じる地下のパイプラインを進んで攻撃を開始。ロシア兵は全長15kmのパイプラインを、4日間かけて進んだとみられている。

 

しかしウクライナの空挺部隊は、ロシア兵が出現すると砲撃を行い、一部を全滅させたという。ウクライナ軍は「ロシアの特殊部隊は発見され、阻止され、壊滅している。スジャ地域での敵の損失は非常に大きい」と述べている。

 

一方、ロシア側は「状況は困難だが制御可能」だと主張。北朝鮮の兵士を投入していることも認め、そこには最近北朝鮮から補充された兵士も含まれていると明らかにした。

 

武器支援や情報共有の再開はない

 

ウクライナのゼレンスキー大統領は3月10日に、サウジアラビアのリヤドで、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子と会談する予定となっている。

 

3月11日には、ウクライナの大統領首席補佐官であるアンドリー・イェルマーク氏率いる代表団が、アメリカのマルコ・ルビオ国務長官や高官らと会談する予定だ。しかしゼレンスキー大統領は、交渉には参加しない。

 

NBCニュースによると、トランプ大統領はゼレンスキー大統領に対し、ロシアに領土を明け渡し、選挙に向けて行動を起こすよう求めているという。

 

またNBCは、ゼレンスキー大統領がアメリカとの鉱物資源協定に署名したとしても、トランプ氏はウクライナへの武器支援や情報共有を再開する意志がない、と報じている。

 

マスク氏がウクライナを脅迫

 

さらに3月8日には、親ロシア派のイーロン・マスク氏が「私のスターリンクシステムはウクライナ軍の屋台骨だ。私がそれを止めれば、彼らの前線は崩壊するだろう」と「X」に投稿した。

 

これに対しポーランドのシコルスキ外相は、ウクライナがアクセスできるよう、ポーランド政府がスターリンクと商業契約を結び、5000万ドルを支払ったことを指摘。

 

その上で「スペースXが信頼できないプロバイダーであることが判明した場合、我々は他のサプライヤーを探さざるを得なくなる」と投稿した。

 

「フィナンシャル・タイムズ」紙によれば、ウクライナ側も代替案を模索しており、すでにヨーロッパの衛星プロバイダー4社と交渉を行っているという。

 

ただし1000kmに及ぶ前線で、スターリンクの端末から他の端末に切り替えることには、時間がかかるとの見方も出ている。(了)

 

出典元:The Guardian:Russian forces recapture villages in Ukrainian-held pocket inside Russia(3/9)

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