「X」で障害が発生、マスク氏はウクライナからのサイバー攻撃と主張

SNSの「X」で障害が発生し、世界中で多くのユーザーが投稿したり、閲覧したりできない事態となった。
ウクライナからのサイバー攻撃と主張
この障害は日本では3月10日の夕方(18時頃から19時頃)に発生し、30分から1時間ほどで正常に戻ったが、他の国では1日中、サービスがダウンしたとも言われている。
障害は最初に発生してから数時間後に正常に戻ったが、再び障害が発生。その大部分は、「X」のモバイル・アプリで起きたという。
「X」の所有者であるイーロン・マスク氏は「大規模なサイバー攻撃があった」と主張し、「大規模な組織化されたグループまたは国が関与している」との見方を示した。
またマスク氏は3月10日、「Fox Business Network」の番組で、「ウクライナ地域を発信源とするIPアドレスを使って、Xシステムをダウンさせようとする大規模なサイバー攻撃があった」とも述べたという。
過去の障害は、攻撃が原因ではなかった
ただマスク氏は、ウクライナがサーバー攻撃に関与したとする、具体的な証拠を示していない。
実は昨年も、「X」上でトランプ氏のライブインタビューが行われた際に障害が起き、マスク氏は「大規模なDDOS攻撃が原因だ」と主張したが、その後「X」社の関係者は「攻撃はなかった」と主張していた。
一方、暗号通貨のインフルエンサーは今回の障害について、マスク氏への反発によるものだと示唆している。
マスク氏は政府効率化省のトップとして、連邦職員を大量解雇しており、選挙で選ばれていない人物がこのような権限を行使していることに対して、反発が広がっている。
先週には、アメリカ全土で「テスラ追放」の抗議デモが起き、所有者たちが「テスラ」の車を売却する動きも続き、3月10日には同社の株価が、数カ月ぶりの安値に下落したという。
またトランプ大統領は3月6日、閣僚らと会議を開き、マスク氏が各省庁に人員削減などの助言はできるが、一方的に決定する権限はないと述べ、事実上、彼の権限に制限をかけたそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Elon Musk claims ‘massive cyber-attack’ caused X outages(3/10)