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ウクライナ軍が戦場で中国籍の兵士2人を拘束、ロシア軍に所属【動画】

ウクライナ軍が戦場で中国籍の兵士2人を拘束、ロシア軍に所属【動画】
X_@ZelenskyyUa

ウクライナのゼレンスキー大統領は4月8日、東部の前線で中国人国籍の兵士を拘束したと発表した。

 

東部のドネツク州で拘束

 

ゼレンスキー大統領によれば、中国籍の兵士2人は東部のドネツク州で拘束され、当時ロシア軍の部隊に所属して、ウクライナ軍と戦っていたという。

 

またロシア軍部隊にはさらに多くの中国人兵士がおり、ゼレンスキー大統領はロシアが、中国を直接または間接的に紛争に関与させようとしているとして非難した。

 

また大統領は、外務大臣に対し、中国政府に直ちに連絡を取り、この事実について中国側がどのように反応するつもりなのか、明らかにするよう命じたそうだ。

 

ゼレンスキー大統領がSNSに投稿した動画には、中国語を話し、両手を縛られている兵士の姿が映っていた。

 

「傭兵」か、中国政府の要請かは不明

 

もっともこれらの中国人兵士らが、中国政府の要請によってロシア軍に加わったのか、または自ら契約に署名して戦闘に参加した個人なのかは、明らかになっていない。

 

実は数百人の中国国籍の人物が、「傭兵」としてロシア軍と共に戦っているとも言われ、またネパールや中央アジアの国々からも、戦闘に参加している個人がいるという。

 

むろん彼らの立場は、北朝鮮の兵士とは異なる。1万1000人とも考えられている北朝鮮の正規軍は、ロシア政府と北朝鮮政府との政治的合意の下で、戦場に派遣されているからだ。

 

ゼレンスキー大統領によれば、拘束した中国人兵士の身分証明書や銀行カード、個人データなどが所有物から発見されており、ウクライナ保安庁が全て確認しているという。

 

「ロシアは停戦に関心がない」

 

ゼレンスキー大統領は、中国籍の兵士2人の拘束は、ロシア側がアメリカ主導の停戦交渉に関心がないことを示していると非難し、次のように述べた。

 

「直接または間接にかかわらず、ヨーロッパにおけるこの戦争での、ロシアによる中国やその他の国々への働きかけは、プーチンが戦争を終わらせること以外、あらゆることをしようとしている明確なシグナルだ。プーチンは戦いを継続させるために、あらゆる手段を探している」

 

またゼレンスキー大統領は、この展開が、アメリカやヨーロッパ、平和を求める世界中の全ての国々からの対応を確実に必要としていると主張した。

 

中国政府は、ウクライナでの戦争では中立の立場であると語っているが、一方でロシア軍は大量に中国製の武器を使用しており、ウクライナ側もある程度、中国製の武器を使っているという。

 

特に両軍ともに、中国メーカー「DJI」が製造しているドローン「Mavic」を使用しているが、ウクライナ側は中国製品への依存を減らそうとしているそうだ。

 

西側の当局者は、拘束された中国籍の兵士について、まだ結論を出すのは時期尚早としながらも、ある当局者は中国政府によって派遣された証拠は今のところないとし、個人で戦闘に参加しているとの見方を示している。

 

もっともウクライナ軍にも、アメリカやイギリス、その他のヨーロッパの国々約70カ国からの個人が参加し、戦場で戦っているという。(了)

 

出典元:The Guardian:Two Chinese nationals caught fighting for Russia in Ukraine, Zelenskyy says(4/8)

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