イスラエル軍、占領したシリア領内で、ハイキングツアーを企画

イスラエル軍が、シリア領内の占領地に民間人を招く、ハイキングツアーを行おうとしているという。
シリア領内を最大2.5km進む
イスラエル軍は昨年12月、シリアのアサド前大統領が国外逃亡を図った後、1974年の合意に違反して、ゴラン高原の非武装緩衝地帯へ進軍。広大な地域を制圧し、以来、そこに軍が駐留し続けている。
そしてイスラエル軍は、これまで立ち入りが禁止されていたその地域に、民間人を招待し、ハイキングツアーを企画しているという。
このツアーで参加者は、防弾装置を施したバスに乗り、シリア領内を最大2.5km進むそうだ。
ゴラン高原での1日2回のツアーは、今週日曜日(4月13日)から1週間実施される予定で、チケットはほぼ即日に完売したと言われている。
Israel continues to expand its occupation in southern Syria, 21km from the country’s capital, Damascus.
Tel Aviv has deployed forces beyond the demilitarised buffer zone in the occupied Golan Heights, violating the 1974 Disengagement Agreement amid the uncertainty surrounding… pic.twitter.com/0xsCwUxXrD
— TRT World (@trtworld) January 14, 2025
レバノン南部の領内も周る
イスラエルは1967年からゴラン高原を占領しており、現在はさらにシリア領内の数百平方キロメートルに及ぶ土地を支配しているという。
このツアーの参加者は、シリアの首都・ダマスカスを見下ろすヘルモン山や、山麓にあるレバノン南部の「シェバア農場」を訪れることができるそうだ。
イスラエルが占領しているレバノン領内は、神がアブラハムと契約を交わした場所とされ、武装勢力「ヒズボラ」との交戦の引き金となってきた。
またツアー参加者は、ヨルダンとの国境にあるルッカド川渓谷で、ハイキングや水泳を楽しむこともできるという。
ただし観光客は自己責任で参加し、安全上の問題が発生した場合、ツアーは予告なくキャンセルされる可能性があるそうだ。(了)
出典元:The Guardian:Israeli military organises tourist tours of newly occupied Syrian territory(4/11)