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スペインで素人が15世紀の彫像を修復、超カラフルに塗られ関係者も唖然

スペインで素人が15世紀の彫像を修復、超カラフルに塗られ関係者も唖然
Twitter/El Historicón

スペインで古い彫像の修復が行われたが、異様なまでにカラフルな色が塗られ、関係者を驚かせた。

 

マリア様の目にはアイライナー

 

その彫像は15世紀に作られた古いもので、スペイン北部のアストゥリアス地区にある村落、El Ranadoiroの礼拝堂に置かれていたという。

 

その像は木で彫られ、すでに色は失われていたが、地元の住人の1人であるMaria Luisa Menendezさんが、教区司祭から許可を得て、色を塗り直すことになったそうだ。

 

しかしその結果、キリストのローブは派手な緑色に塗られ、マリア様のヘッドスカーフも明るいピンクに。さらに目の周りにはアイライナーも描かれてしまう。

 

 

色を塗ったMenendezさんは修復に関しては素人だったと見られ、AFPの取材に対して次のように語っている。

 

「私はプロではありません。でもこのようにすることが、常に好きでした。その像には本当に塗装が必要とされていたのです。私はできる限り、色を塗りました、私にとってよく見える色を使ってね。近所の人も気に入っています」

 

相次ぐ修復の失敗に、嘆く専門家たち

 

しかしアストゥリアス地区の関係者や専門家らは喜んではいないようだ。教育アドバイザーのGenaro Alonso氏はこの作業について「修復というよりは復讐」だと発言。

 

さらにスペインのアート保存協会「ACRE」もスペインでこのようなことが続いていることを嘆き、「どんな社会が傍観するでしょうか、祖先の遺産を目の前で破壊されて?」とツイートしている。

 

実はスペインでは今年の6月にも16世紀の「聖ジョージ像」の修復が行われたが、その結果兵士の顔がピンク色になり、鎧も明るい色になったとして、図工の教師を雇った教会が批判を浴びたという。

 

また2012年にはスペイン北東部のボルハにある教会で、キリストのフレスコ画「この人を見よ」(Ecce Homo)の修復が行われるも、猿のような姿になり世界に衝撃を与えた。(了)

 

 

出典元:BBC:Spain parishioner botches Jesus and Mary statue restoration(9/7)

出典元:AFP:Spanish sculptures get kitschy colours in another botched restoration(9/7)

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