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遺伝的に改変された蚊、7億5000万匹を自然界に放つ計画を承認:フロリダ州

遺伝的に改変された蚊、7億5000万匹を自然界に放つ計画を承認:フロリダ州
flickr_U.S. Department of Agriculture

遺伝的に操作された蚊を、自然界に放つ計画が、アメリカのフロリダ州で承認された。

 

人間に病気を感染させる「ネッタイシマカ」

 

今年の5月、アメリカの環境庁は、イギリスを拠点にしている米企業「Oxitec」に対して、「ネッタイシマカ(ヤブカ)」を遺伝的に改変したオスの蚊の生産許可を与えたという。

 

「ネッタイシマカ」は人間にデング熱やジカ熱、チクングニア熱、黄熱病のウイルスを感染させ、蔓延させると言われてきた。

 

「Oxitec」社は遺伝的に改変された蚊を「OX5034」と命名。「Florida Keys Mosquito Control District」の担当者は8月18日に同社に対して、7億5000万匹の「OX5034」を自然界に放つ計画を承認した。

 

どのように減らしていくのか?

 

この計画の目的は、「ネッタイシマカ」の個体数を減らすこと。しかしこの人工的に造られた「OX5034」を使って、どのように自然界にいる「ネッタイシマカ」を減らすというのだろうか?

 

実は「ネッタイシマカ」は、卵を産むためにメスだけが人間を刺すと言われている。このため今回の計画では、遺伝的に改変されたオスの「OX5034」だけを作り、自然界にいるメスと交配させることを目的としているという。

 

そしてオスの「OX5034」には、あるタンパク質が組み込まれており、それをメスに運ぶそうだ。このタンパク質は、メスから生まれた全ての子供を成長する前に殺す性質を持っている。

 

一方、オスは花の蜜だけを食べるため、遺伝子を子孫に引き継ぐ可能性があるという。

 

無論、これから実験が行われるため、このような計画通りに行くかはまだ分からない。

 

計画への反対運動も起きていた

 

今回、フロリダ州の当局によって計画が承認されたわけだが、それまでには長い論争が繰り広げられてきたという。

 

実際、この計画に反対している環境グループは「予期せぬ結果」を招くと非難。生態系を破壊し、殺虫剤に耐性を持つハイブリッドの蚊が誕生する可能性があると警告した。また他のグループもこの計画を「ジュラシックパーク実験」だと呼び批判している。

 

さらにキャンペーンサイト「Change.org」でも反対運動が展開され、24万人が署名。「Oxitecの計画は、アメリカをミュータントの虫の実験場に使っている」などと非難の声も寄せられたとか。

 

しかし「Oxitec」側は、すでに過去数年間にわたって何十億匹の蚊を放ってきたと主張。ブラジルでも実験を行い、良好な結果が出ており、人間や環境にリスクが戻ってくるようなことはないと説明している。

 

その上で「Oxitec」は2021年の初め頃に、フロリダキーズ(半島)で、またテキサス州でも許可を得た後に「OX5034」を自然界に放つ予定だという。(了)

 

 

出典元:BBC:Florida mosquitoes: 750 million genetically modified insects to be released(8/20)

出典元:NYPost:Millions of genetically modified mosquitoes to be released in Florida(8/20)

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