米国でカンガルー肉を給食として提供、料理人が解雇となり話題に
米国でカンガルーの肉を学校の給食として調理・提供した料理人が解雇され、注目を集めている。
牛肉やトウガラシと共に提供されたカンガルー肉
カンガルー肉を学校の給食として調理・提供したとして解雇され注目を浴びるのは、米国ネブラスカ州の公立学校で料理長を務めていたKevin Freiさん。
学校区長のMike Williams氏が発表した声明文によると、Freiさんは今月10日、カンガルーの肉を牛肉やトウガラシと共に昼食として学校給食で提供したとのこと。
一方、Freiさんはこの決定を下した理由として、カンガルーの肉は脂肪分が非常に少ないため栄養価等を鑑みた上、提供の決定を下したという。
なぜカンガルー肉を提供しただけで解雇に?
しかしカンガルーの肉を給食で提供しただけで解雇になるとは、一体どういうことなのか。
Williams氏はこれについて、“カンガルーの肉が健康に悪影響であったり危険であるとは考えていない”とコメント。
その一方で、カンガルーの肉が“我々の食事における通常の食物ではないことは疑いようがない”として批判。
今後当該の学校でカンガルー肉を提供することはないとする一方、“家族で風変わりな食事を食べたいのであれば、学校ではなく自分たちの時間を使ってそのようなことはできる”としている。
また今回カンガルー肉を提供するに当たり、生徒らに対する事前の告知等は行われていなかったという。
これについてもWilliams氏は“通常とは異なる食事や材料を提供する場合には、生徒や家族がどのようなものが提供されるのか確認することができるよう、それらはメニューに掲載されるべきだ”との批判を行っている。
カンガルー肉とは一体…?
一方、カンガルーの肉は健康に良いとされている。
カンガルー肉はプロテインを多く含む一方、脂肪分が少ない。
2013年にBBCが伝えたところによると、カンガルー肉は味や栄養価のみならず、環境面への影響などを鑑みても非常に優れているという。
そのためカンガルー肉を支持する人の間からは、カンガルー肉の摂取は牛肉や豚肉の摂取よりも良い、との声も上がっている。
またカンガルー肉の摂取はオーストラリア、さらにはフランスやドイツにおいては一般的に行われているという。
カンガルーの肉を事前告知なくして提供したとして解雇されてしまったFreiさん。口にする側の気持ちを考えると、食べるものの中身が何なのかということは気になるところではある一方、解雇とは少々やり過ぎなのではないかと思ってしまう。(了)
出典:TIME:Nebraska Public School Cook Fired After Serving Kangaroo Meat to Students(10/21)
出典:USA TODAY:School cook who served kangaroo meat in a chili loses his job (10/20)