ドローンによる配達を米連邦航空局が正式に許可、今年中に開始
ドローン配送サービスを目的とする会社「Wing Aviation」が、米国連邦航空局から正式な航空運送事業許可を受けたことを、4月22日、アメリカ合衆国運輸省が発表した。
Wing Aviation社はGoogleの系列会社で、数年前からドローン配送の実験を繰り返して来た。今回事業許可を受けたことで、実際のドローン配送が可能になり、今年中の営業開始を目指している。
アプリでオーダー、個人宅に配送
Wing Aviation社は今年中にバージニア州の2つの町、ブラックスバーグとクリスチャンズバーグとの間で試験的な営業を開始する予定。配送を依頼する地元企業はすでにある。
ユーザーは専用のアプリから配送を依頼する。するとドローンが個人宅の上空にやって来て、ロープの先に付けられた荷物をゆっくりと地面に下ろしてくれる。
配送用ドローンの最高速度は120km/h、約120mの高さまで上昇可能とのこと。
安全第一に運営
今回の事業許可について、イレーン・チャオ運輸長官はこうコメントしている。
この事業許可は、私たちの経済システムにドローンを安全に組み入れるための重要な一歩です。ドローンテクノロジーが発展し、最大限の成果を生むうえで、運輸省が第一に考えるのは安全性です。
Wing Aviation社によれば、車両で配送するよりドローンで配送した方が歩行者への危険が少ないという調査データが出ているそうだ。また、電力で飛ぶドローンは、二酸化炭素を排出しないので地球環境に優しい。
ドローン配送が一般化すると、私たちの生活はどう変わるのだろうか?
Wing Aviation社はニュースリリースの中でこう言っている。
ドローン配送は、国内のあらゆるコミュニティに、新たな時間を提供します。薬品や食品などを、これまでより速くお届けし、家族やシフト制で働く人など全ての忙しい人たちに、より重要なことをする時間を提供するのです。
意外かもしれないが、米国でのドローン配送は世界初というわけではない。現在、オーストラリアとアイスランドで、Wing Aviation社の配送事業が行われている。(了)
出典元:abc News:With FAA certification, Google’s drone company set to start deliveries in Virginia(4/23)
出典元:Wing Medium:Wing becomes first certified Air Carrier for drones in the US(4/24)