週3日も休みに!米コロラド州の学校で“週4日制”が導入され話題に
米国コロラド州の学校で“週4日制(週休3日)”が導入され、話題となっている。
“週4日制”で月曜日も休みに!
“週4日制”を導入したのは、米国コロラド州アダムズ郡に位置する学区「27J」内の、28にも及ぶ学校だ。この影響を受ける生徒の数は、約1万8000人にも上る。
米国の主要な大都市内の学区において、このような試みが行われるのは初めてだという。
週4日制が導入された学校においては、土日に加えて月曜日も休みとなる。生徒らはその間に趣味やスポーツ、さらにはボランティアといった活動に参加することが可能になる。
ただ火曜日から金曜日にかけては、従来よりも授業時間が長く取られることになるとか。
小学校においては一日約40分授業時間が延長され、さらに中学高校においては一日の授業時間が8時間程度になるという。
低予算で教育の質の担保が可能に
「27J」区においてこのような試みが行われる理由としては、低予算で教師の質を担保することが挙げられる。
コロラド州の州都デンバー周辺地域において、「27J」区は教師の賃金が最も安いことで知られる。
一方で週4日制の導入により、「27J」区は初年で約100万ドル(約1億780万円)のコスト削減を行うことが可能になるとみられている。
週4日制においては教師の賃金は据え置きとなるものの、新たな“休日”となる月曜日の間に教師が授業の準備に専念し、より質の高い教育を提供することが出来るようになると考えられているという。
「教師は既に一日の間の長い時間、働いている」
こう指摘するのは教師のための労働組合「Brighton Education Association」の代表を務めるKathey Ruybal氏だ。
「この試みは教師に準備のための時間をより与えるのみならず、家族と共に過ごす時も与えることとなる」
また主要大都市において週休4日制が導入されるのは初の試みとなるものの、米国の地方部においては同様の試みを行う学区が少しずつ現れ始めているとのことだ。
生徒の間からも好評!保護者からは異論も…
週4日制の試みは、生徒の間からも好意的に受け止められているようだ。
小学校3年生のAlec Alvarezさんは、約40分延長された授業時間は長く感じたというものの、月曜日が休みとなったことは、(長い授業を耐える)価値があると思っているとのこと。
月曜日の間に祖母の元を訪れ、外で遊ぶことが出来たことを喜んでいるようだ。
また中学生のZach Felkerさんは、月曜日には最大11時間もアルバイトに励んでいるという。稼いだお金は大学進学のための資金にするとしている。
一方、週休4日制に対して保護者の間からは不満が漏れているのも事実だ。
シングルマザーで3人の子供を育てる Jessica Loreさんも、週休4日制に対して不満を抱く人の一人。
近隣に子供を預けられる親類を持たず、フルタイムで働くLoreさんにとっては、たった一日休みが増えるだけで負担が大きく増えてしまうようだ。
米国で導入が進みつつある学校の週休4日制。一方で、教師の長時間労働は日本においても度々問題とされてきた。日本でも米国と同様、週休4日制導入の検討を始めてもいいのかもしれない。(了)
出典:NBCNews.com:A four-day school week? Teachers and kids give it an ‘A.’ Parents are less enthusiastic(5/28)
出典:LADbible:School Switches To Four Day Week And Teachers And Students Love It(5/29)
出典:Chalkbeat Colorado:The four-day week, once a tool of rural districts, is coming to a Denver metro school district(2018/2/4)