ゲイが理由でクビにされた先生のために、高校生が大規模な抗議デモ
米国のカトリック系高校で、生徒たちが大規模な抗議デモを起こした。理由は2人の先生が解雇されたこと。その2人はどちらも同性愛者だった。
同性のパートナーがいる2人の先生
ワシントン州シアトル市のケネディ・カトリック高校で教えていた2人の先生、Paul Danforthさん(男性)とMichelle Beattieさん(女性)には、それぞれ同性のパートナーがいる。
学校側は、2人が「自主的に」退職したと言っているが、Paulさんの婚約者であるSean Nybergさんは、「(昨年)11月1日にディズニーランドで」PaulさんがSeanさんにプロポーズしたすぐ後、学校から「追い出された」と主張している。
また、もう1人の先生、Beattieさん(女性)も、最近同性のパートナーと正式に婚約したばかりだった。
2人の解雇を知った生徒たちは、2月18日、授業をボイコットして廊下に座り込み、その後、学校の前庭に集まって抗議デモを行った。
Rob Millerさんの投稿 2020年2月18日火曜日
Rob Millerさんの投稿 2020年2月18日火曜日
カトリックの倫理観に馴染まない
このことを報じた海外メディアによれば、2人の解雇は契約違反にはならないらしい。「教師のライフスタイルがカトリックの倫理観に馴染まない(incompatible)場合や、具体的な行いがそれに反する場合」は、学校側が一方的に契約を取り消せることになっているそう。
だが、抗議デモを支援した保護者の一人は、契約条項を理由に実際に解雇するのは現実的でないとし、メディアにこう話している。
それなら、先生が離婚したり再婚した場合も同じことになるのでしょうか? 未婚で子供ができた場合はどうなるんです?
今回のこと(解雇)がLGBTQの生徒にどんなメッセージを送っているかを考えると、私は悲しくなります。学校は「あなたたち(LGBTQ)を愛し、受け入れますが、雇うことはできません」と言っているのと同じです。
デモを行った生徒たちのプラカードには、「愛は人間の権利」「キリストが誰を解雇するという?」「私はゲイ! それならどうなる?退学か?」などと書かれていたそうだ。
トラブルに巻き込まれることを恐れない生徒たちの抗議は、「これまでに見たどんな大人たちのものより勇敢だ」と、前出のNybergさんはメディアに話している。(了)
出典元:CBS News:Catholic school facing protests for allegedly forcing gay teachers out of their jobs(2/18)
出典元:Mail Online:Catholic high school in suburban Seattle sparks student protests for ‘forcing out two gay teachers who got engaged to their respective partners’(2/18)