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【新型コロナウイルス】人工呼吸器を若い患者へ譲ったイタリア人の神父が死亡

【新型コロナウイルス】人工呼吸器を若い患者へ譲ったイタリア人の神父が死亡
Twitter/John Stone

新型コロナウイルスに感染したイタリアの司祭が、同じ症状の若者に人工呼吸器を譲り、その後死亡した。

 

人工呼吸器の使用を拒否、若者に譲る

 

Giuseppe Berardelli神父(72)は3月15日、新型コロナウイルスが蔓延した都市の1つ、北部ロンバルディア州ベルガモ県のローベレにある病院で亡くなった。

 

病院によれば、新型コロナウイルスに感染していたBerardelli神父は、教区民から贈られた人工呼吸器の使用を自ら拒否したという。

 

その代わりに、同じ病気で苦しんでいた若者に、その人工呼吸器を譲ることを選んだそうだ。

 

このことを聞いたCasnigoの住民らは、Berardelli神父の遺体が埋葬地に運ばれる時、窓から拍手をして見送ったという。

 

Berardelli神父はCasnigoの街で司祭長として務めを果たしていたが、ウイルス感染拡大への懸念からか、神父の葬儀は執り行われなかった。

 

1日で600人以上の死者

 

イタリアでは現在、多くの企業が活動を停止し、集会も禁止され、バーやレストランなどの店も閉鎖されているという。

 

そのためか3月24日までに、3日連続で感染者の数がわずかに減少していると伝えられたが、現在も1日で600人以上が亡くなっている。

 

そして3月25日時点で感染者は6万9000人以上、死者は6820人に達した。ただし実際の感染者は、この10倍はいるとの見方もあるとか。

 

またイタリアでは50人以上の司祭が新型コロナウイルスで亡くなっており、3月24日にはローマ教皇フランシスコが、「病める者に尽くすことで英雄的な手本となったことを神に感謝」すると述べ、この病気で亡くなった医師や司祭などの行動を称え、祈りを捧げたという。(了)

 

 

出典元:BBC:Coronavirus: Giuseppe Berardelli among 50 priests killed(3/24)

出典元:CBS:Italian priest dies of coronavirus after giving up his ventilator to help others(3/24)

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