【新型コロナ】ドイツがロックダウンによる制限を、少しずつ緩和すると発表
ロックダウンが行われているドイツでは、今後市民生活への制限を少しずつ緩めて行く方針が示された。
店や学校も徐々に再開させる方針
ドイツのメルケル首相は16の州知事が集まったビデオ会合の場で、新型コロナウイルスによるロックダウン(都市封鎖)の制限を、今後ゆっくりと緩和していくと発表した。
しかし人との距離を保つ「ソーシャル・ディスタンシング」のルールは少なくとも5月3日までは続けられ、店内や公共交通機関ではフェイスマスクを着用することが推奨されている。
また来週の月曜日からは面積が800平方メートルまでの店舗は、衛生状態を維持する計画を持っている場合に限り、営業を再開できることとなり、学校も5月4日以降から徐々に再開されるという。
さらに自動車販売会社や自転車店、本屋なども店舗の大きさに関わらず再び店を開けられ、美容室なども厳格な衛生基準に従う限り、5月4日から店のオープンが許されるとか。
ただしメルケル首相はこの発表に際し「国全体で(今の状態に)集中し、継続しなければならない」とし「(この病気には)多くの対策の余地があるわけではない」と述べている。
バーやレストランなどは閉鎖のまま
現在、ドイツでは12万7584人が新型コロナウイルスに感染し、すでに3254人が死亡したと報告されている。
このため宗教行事も含め、公の場で大勢の人々が集まることは8月31日まで禁止され、バーやレストラン、カフェ、映画館、音楽関係の施設なども閉鎖されたままになるそうだ。
フランスではロックダウンの期間を当初の予定より、4週間延ばして5月11日まで続けると発表。ベルギーも少なくとも5月3日まで、厳しい制限を維持するという。
ロシアでは退役軍人らがプーチン大統領に対し、5月9日に予定していた第2次世界大戦の戦勝記念パレードや式典を中止するよう要請している。
今回、ドイツが市民生活の制限を緩める方針を示したが、ロックダウンの終了自体は、まだしばらく先になるようだ。
現在、ヨーロッパでも3月には景気後退の局面に入っており、ドイツでは先月、国債発行による7500億ユーロ(約89兆7200億円)の景気刺激策の法案を通過させたという。(了)
出典元:BBC:Coronavirus: Germany slowly eases lockdown measures(4/15)