英でも黒人差別の抗議デモが激化、奴隷商人の銅像が海へ投げ入れられる
イギリスでも黒人差別を抗議する運動が繰り広げられ、広場に設置された奴隷商人の銅像が海へ投げ入れられた。
ロープで引き倒し、銅像を海へ
6月7日、イングランドのブリストルの港でも、「Black lives Matter」のデモが起き、数千人が人種差別に抗議の声を上げた。
やがてデモ参加者は町の広場に置かれていた、17世紀の商人であるEdward Colstonの銅像を、ロープで引っ張り倒したという。
さらに人々は銅像を転がして港まで運ぶと、それを海へと投げ入れ、沈めたとされている。
The moment #BlackLivesMattterUK pulled down the statue of merchant slave trader Edward Colston #londonprotest #UK #blacklifematters #protests #USA #USAonFire #Europe #Italy #sundayvibes #mondaythoughts #MinneapolisPolice
Epic. pic.twitter.com/ru3TQ2CC5z
— CryptoKenn (@RealKenn13) June 8, 2020
Edward Colston statue (1895-2020) #BLM pic.twitter.com/KTd6Fs1egT
— Prince Of 117 (@l_marco117) June 8, 2020
If you’re one of the people who thinks throwing a statue of Edward Colston into the sea is bad, wait until you find out about the 19,000 slaves who died whilst his company transported them to the Caribbean. pic.twitter.com/xahaC16G7E
— James Felton (@JimMFelton) June 7, 2020
The moment a statue of slave trader Edward Colston toppled into Bristol’s harbour. ‘It’s what he deserves. I’ve been waiting all my life for this moment’ someone told me in the moments after. pic.twitter.com/6juqVrsJ6V
— Sarah Turnnidge (@sarah_turnnidge) June 7, 2020
8万人の奴隷をアフリカからアメリカへ送る
Colstonという人物は1636年、裕福な商人の子供としてブリストルで生まれ、その後ロンドンに住み、1672年まで繊維やワイン、砂糖、そして奴隷を取引する貿易を行ってきたという。
そして1680年になると、イギリスでの奴隷貿易を独占していた「王立アフリカ会社」のメンバーとなり、1689年まで約8万人の黒人男性、女性、子供まで、船でアフリカからアメリカへ奴隷として送ってきたそうだ。
Colston氏の富の大部分は直接、または間接的に奴隷貿易から得たものとされ、その資金をブリストルの街に寄付し、病院や教会、学校や2つの救貧院を建てたと言われている。
近年、評価が分かれる
しかしここ数年、Colston氏の業績については町の住民の間でも評価が分かれており、ある人物は歴史を変える必要があると主張。また別の運動によって、通りや学校、広場から彼の名前を削除することに成功したという。
ただ今回の件について、内務大臣のPriti Patel氏は「恥ずべき行為」だと非難しており、地元警察も「器物損壊事件」として捜査する方針だという。(了)
出典元:BBC:Bristol George Floyd protest: Colston statue toppled(6/7)