緊張高まる中印国境で、インド軍が1人の中国軍兵士を拘束
以前から論争が続いている中国とインドの国境付近で、インド軍によって1人の中国軍兵士が捕まり、拘束された。
インド側のエリアに侵入したとして拘束
インド軍は1月9日、ラダック地域で中国人民解放軍の兵士1人を捕まえたと声明を発表。
1月8日に、パンゴン湖のインド側のエリアに侵入したとして、その中国軍兵士を拘束していると述べた。
その声明では「PLA(人民解放軍)の兵士は、定められた手順に従って取り扱われ、LAC(実際の支配線)を通過した状況が調査されています」と述べられた。
兵士が行方不明になりインド側へ報告
一方、中国外務省のスポークスマンは、1人の人民解放軍の兵士が、暗さと複雑な地形により行方不明になった時に、すぐにインド側へ通報したと主張。
インド側も行方不明になった兵士を発見したため、その後彼は中国に戻されるだろうとの見方を伝えた。その上で次のように述べたという。
「インド側は、道に迷った兵士をできるだけ早く中国側に引き渡して、両国間の関連協定を厳格に遵守すべきです。また国境地帯での平和と平穏を共同で維持するため、または中国とインドの国境の状況を(緊張を)冷ますため、前向きな要素を追加する必要があります」
過去にも同様の出来事が
実はインドと中国との間で国境を巡り問題となっているヒマラヤ地域では、しばしば両国の人間が道に迷ってきたという。
昨年の10月にも、インド軍はラダックのDemchokエリアで中国軍兵士を1人捕らえたが、彼が本当に道に迷っていたことが確認されたため、その後解放されたそうだ。
また昨年9月には、国境問題で緊張が高まる中、アルナーチャル・プラデーシュ州の東部で5人のインド人ハンターが行方不明になった。そして中国側に捕らえられたが、その後解放されたという。(了)
出典元:ABC News:India apprehends Chinese soldier for transgressing border(1/9)