米バイデン政権がデートアプリと連携して、ワクチン接種を促進
アメリカのバイデン大統領は、新型コロナワクチンの接種率向上のため、デートアプリの運営会社と連携を開始した。世界最大級のTinder(ティンダー)やOKCupid(オーケーキューピッド)をはじめとした8つのデートアプリが協力する。
接種済みの人を優遇
欧米ニュースメディアが報じるところによると、ホワイトハウスは5月12日、アメリカのメジャーなデートアプリ(出会いアプリ)にワクチン接種を促すための新機能が加わることを発表した。
バイデン大統領は、独立記念日である7月4日までに、国民の成人70%に少なくとも1回の接種を行うことを目標としているが、デートアプリとの連携は、そのための施策の一つだそう。
デートアプリ各社が予定している具体策は、交際相手を探す会員のプロフィールに、「接種済み」であることを示すバッジ形のマークを貼り付ける機能や、接種済みの会員への優遇措置だ。
OKCupidの調べでは、接種済み会員の交際が成立する率は、現在でも、未接種の会員と比べて14%高くなっているそう。「接種済み」をバッジでアピールすればより有利に事が運びそうだ。
また、ホワイトハウスの発表によれば、OKCupidに於いて「接種済みの人は、プロフィールが未接種の人より先に表示されるという『ブースト(Boost)を受けるようになる」とのこと。
Tinderでも、交際相手を探す会員の目に触れやすくなる「Super Like」というステータスを、接種済み会員に付与する予定だ。
Bumble、Badoo、Match、Plenty of Fish、BLK(黒人系)、Chispa(ヒスパニック系)といった他のデートアプリでも、似たような優遇やバッジ貼り付け機能が提供される。
ワクチン接種率が伸び悩むアメリカ
アメリカではこのところ、ワクチン接種のスピードが鈍化している。アメリカ疾病予防管理センターによれば、現在のところ少なくとも1回の接種を受けた成人は、人口の60%を少し上回る程度。2回接種を完了しているのは人口の50%だ。
この率を上げるために、アメリカでは様々な策が講じられている。ニューヨーク州で、接種者に最高5億円の宝くじがプレゼントされているのは、日本でもニュースになった。バイデン大統領は10日ほど前、配車サービスのUberアプリで接種会場への往復運賃が無料になることを発表している。(了)
出典元:NBC News:Dating apps launch new features to encourage people to get vaccinated, White House says(5/21)
出典元:Metro:Biden administration partners with dating apps on perks for getting Covid vaccine(5/21)