【オミクロン株】初期のデータでは症例のほとんどが「軽症」:WHO関係者
世界保健機関(WHO)の関係者が、南アフリカで確認された新型コロナウイルスの「オミクロン株」の初期データについて、言及している。
重症化の増加は見られない
それによれば、「オミクロン株」に感染したほとんどの症例は、今のところ「軽症」だという。
また、新しいこの変異株について決定的な評価を下すことは時期尚早としながらも、初期のデータでも、重症化の増加(あるいは重症度の高まり)は見られなかったそうだ。
さらにメディア・ロイター通信も、「オミクロン株」についてワクチンの効果が低いことを示す証拠はないと報じている。ただし、変異株の変異は、感染速度が速いことを示しているそうだ。
南アフリカ医師会の会長でもあるAngelique Coetzee医師も、「オミクロン株」で入院した患者を確認していないと述べ、他の同僚も「同じような状況」だと述べているという。
早期に重症度を判断すべきではない
ただし他の研究者たちは、この新しい変異株の感染者数がまだ比較的少なく、感染してから入院するまでにタイムラグがあることを指摘し、早期に重症度を判断することに慎重な姿勢を示している。
また南アフリカの人口構成は、他の国に比べて比較的若者が多く、若者は過去の変異株でも重症化で苦しむ可能性は低いともいわれているとか。
さらにWHOも以前、「オミクロン株」による世界的なリスクは「非常に高い」と警告を発しており、「深刻な結果」を伴う急増を引き起こす可能性があると述べていた。
子供への影響はどうなのか?
また少し懸念されているのが、子供への影響だ。
実は、南アフリカのTshwane市からは、2歳以下の子供たちが「オミクロン株」による入院患者全体の約10%を占めているとの報告がもたらされていたという。
しかしイギリスの首相官邸の報道官は、そのような報告があったことは認めたものの、子供だけに偏った影響を示唆する証拠は何もない、とした上で、次のように述べている。
「他の変異株とは異なる方法で、異なる年齢層に影響を与えていることを示唆するものは何もないということです。また、南アフリカの年齢層の特徴が異なることも注目に値します」
まだ「オミクロン株」がどのような影響を人々に与えるのかは分かっておらず、今後も予想とは異なる結果が出る場合もあるため、引き続き警戒すべきといえるだろう。(了)
出典元:METRO:Most Omicron cases appear ‘mild’ after early investigation into variant(12/1)