「地獄の門」の炎が消える?大統領が消火方法を探すよう命令
トルクメニスタンにある「地獄の門」と呼ばれるクレーターの炎が、今後消えるかもしれない。
天然ガスが燃え続ける巨大な穴
この「地獄の門」は「ダルヴァザ・ガス・クレーター」と呼ばれる天然ガス田で、首都アシガバートの北約260キロにあり、巨大な穴から噴き出すガスにより何十年も燃え続けてきた。
そして世界でも珍しいこの光景のために、トルクメニスタンを訪れる観光客に人気の観光スポットとなってきたと言う。
しかし国営新聞Neitralny Turkmenistanは1月8日、トルクメニスタンのGurbanguly Berdymukhamedov大統領が、この「地獄の門」の消火方法を探すよう、政府の担当者に命じたと報じた。
1971年に起きたガス掘削事故で形成
トルクメンのニュースサイト「Turkmenportal」によると、そもそも1971年に起きたガス掘削の崩落事故により、直径約60メートル、深さ約20メートルの巨大な穴が形成されたという。(あくまで有力な説の1つとの見方がある)
そしてガスの拡散を防ぐため、地質学者が火を放ち、数週間でガスが燃え尽きると予想したが、それが現在も燃え続けているそうだ。
今回、Berdymukhamedov大統領は、この火が生態系にダメージを与え、その地域に住む人々の健康に影響を与えていると主張。また国営放送においても「多大な利益を得ることができ、国民の福利向上のために使うことができる貴重な天然資源を、私たちは失い続けている」と述べている。
火を消す試みは今までもあった
実は、「地獄の門」の火を消そうとした試みは、これまでにもあったという。
2010年にも、Berdymukhamedo大統領は数十年来の炎を消す方法はないか、と調査チームに依頼したそうだ。
また「地獄の門」では調査研究も行われ、他の惑星に匹敵する条件で微小な生命体が生存できるかどうか、調べられたという。
その結果、クレーターの底には、これまでデータベースで知られていなかった生物が生息していたと、調査リーダーのGeorge Kourounis氏は語っていた。(了)
出典元:nzherald:Gates of Hell to be closed, why Turkmenistan wants attraction put out(1/10)