ハワイの警察が犬型ロボットを使い、ホームレスの体温を測定、非人間的だと非難の声
アメリカのハワイ州で、ホームレスの人たちへの新型コロナウイルス対策として犬型ロボットが使われ、警察が非難されている。
新型コロナの検査が必要かを判断
ハワイのホノルル警察は、犬型ロボット「Spot」を使ってホームレスの体温を測定し、新型コロナウイルスの検査や隔離が必要かどうかを判断してきたという。
警察の記録によると、「Spot」は1カ月に数回、「キーヒ・ラグーン・ビーチ・パーク」で暮らすホームレスの野営地で使用されたそうだ。
また「Spot」は、検査で新型コロナの陽性になった人に聞き取りを行うことにも使われており、これにより警察官が感染する危険にさらされずに済んでいるという。
このため警察は、「Spot」を導入することで、経費を節約し、健康リスクを負わずに済むと主張。しかし批判者たちは、ホームレスに対する「非人間的行為」だと非難している。
「やってもいいと考えている」
2021年7月、ハワイ米国自由人権協会の法務部長、Jongwook Kim氏は、「Spot」が導入されたことを受け、「ホームレスの人々は家がないから、それをやってもいいと考えられている」と批判したという。
さらにKim氏は「パンデミック終了後、いずれまた別の用途で(ロボットが)使われることになるでしょう」と述べている。
一方、警察のジョセフ・オニール警部補代理は当時、警察官が直接ホームレスの人を検査すれば感染する恐れもあり、逆にロボットを使えば経費も節約できると主張。次のようにロボット導入について擁護した。
「”怖い、心配だ “という人は一人も出てきていません。我々は、ただ歩き回り、恣意的に人(の体温)をスキャンしているわけではないのです」
ただ「Spot」は、時々信号が途絶えたり、展開できなかったりするなどの問題も発生しており、雨や風に弱いとも言われている。(了)
出典元:METRO:Robot cop dog taking homeless peoples’ temperature amid Covid in Hawaii deemed ‘dehumanizing’(1/29)