ウクライナの駅にロシア軍がミサイル攻撃、子供を含む52人が死亡
ウクライナ東部の町、クラマトルスクにある駅に対し、ロシア軍による2発のミサイル攻撃が行われ、多くの犠牲者を出した。
現場の生々しい状況
4月8日、クラマトルスク駅は、同地域での戦闘が激化する前に避難しようとした高齢者や女性、子どもなど4000人で埋め尽くされていたという。
Video from #Kramatorsk train station. All the people trapped. Now you understand why mothers write contact details on their children’s bodies. pic.twitter.com/XFnIfcVF1B
— Lesia Vasylenko (@lesiavasylenko) April 7, 2022
このクラマトルスク駅に、ロシア軍は2発のミサイル撃ち込んだ。その結果、現時点で少なくとも52人の市民が死亡したと言われている。
ロシア軍の別のミサイルは不発だったみられ、現場付近に残されていたが、そのボディにはロシア語で「子供たちへ」と書かれていたという。
現在、現場には血まみれのぬいぐるみや、防水シートで覆われた死者などが残されているそうだ。下のツイートは攻撃直後の写真。閲覧にはご注意いただきたい。
❗️Касетним Іскандером – по залізничному вокзалу Краматорська вдарили російські фашисти.
Поліція та рятувальники, що працюють на місці, повідомляють про десятки загиблих та поранених людей. 👇 pic.twitter.com/Z8mAahF0Ci— Павло Кириленко (@Pavlo_Kyrylenko) April 8, 2022
A pre-trial investigation has been launched into violations of the laws and customs of war. On April 8, 2022, the armed forces of the RF in violation of IHL launched missile strikes on the Kramatorsk railway station where almost 4,000 civilians were waiting to be evacuated. pic.twitter.com/G1koo8UzEY
— Iryna Venediktova (@VenediktovaIV) April 8, 2022
A child’s blood-spattered toy, suitcases, and charred cars littered the railway station in Kramatorsk, eastern Ukraine, on April 8 after a Russian rocket attack that struck when around 1,000 people were waiting for a train to evacuate them to a safer part of the country. pic.twitter.com/P8L2u6OJvZ
— Radio Free Europe/Radio Liberty (@RFERL) April 8, 2022
Tochka-U missile that was launched on the civilians in #Kramatorsk. #Russia marked it “for Children” (za detey). It killed at least 2 children. How sick are these people? pic.twitter.com/5K56azBn66
— Lesia Vasylenko (@lesiavasylenko) April 8, 2022
「これは際限のない悪だ」
この駅への攻撃に対し、ウクライナのゼレンスキー大統領は声明を発表。ロシア軍が意図的に市民を攻撃していると非難し、次のように述べた。
「戦場で我々に立ち向かう強さと勇気を欠いたまま、彼らは市民を冷笑的に破壊している。これは際限のない悪だ。そして、もし罰せられないなら、それは決して止まらないだろう」
ドネツク州の知事も次のように述べている。
「Rashists(ラシスト:ロシアのファシスト)は、自分たちがどこを狙っているのか、何をしたいのかをよく知っていた。パニックと恐怖をまき散らし、できるだけ多くの民間人を奪いたかったのだ。当初は鉄道の線路だけを狙っていたが、今は線路だけでなく、人間を狙ったクラスター弾を含むミサイルを発射している。これは、この攻撃が民間人に対するものであることの間違いのない証拠だ」
Russians knew that the train station in Kramatorsk was full of civilians waiting to be evacuated. Yet they stroke it with a ballistic missile, killing at least 30 and injuring at least a hundred people. This was a deliberate slaughter. We will bring each war criminal to justice. pic.twitter.com/cq0CX9wovV
— Dmytro Kuleba (@DmytroKuleba) April 8, 2022
イギリス・ドイツの首脳もロシアを非難
イギリスのボリス・ジョンソン首相も、ドイツのオラフ・ショルツ首相との共同記者会見において、クラマトルスク駅へのロシア軍の攻撃を非難。次のように語った。
「ウクライナ東部の鉄道駅での攻撃は、かつて威信を誇ったプーチンの軍隊が、どれほど地に堕ちたかを示している。民間人を無差別に攻撃するのは戦争犯罪であり、ウクライナにおけるロシアの犯罪が見過ごされ、罰せられないということはないだろう」
ドイツのショルツ首相も「ウラジーミル・プーチン氏がこれらの戦争犯罪の責任を負っていることに同意する」と述べ、「私はロシアに対し、最終的に停戦に合意し、軍を撤退させるよう再度要求する。この戦争は直ちに止める必要がある」と語った。
アメリカの国防総省は、クラマトルスク駅へのロシア軍の攻撃について、短距離弾道ミサイルが使われた可能性があるとの見方を示した。
その短距離弾道ミサイルとは、「SS-21スカラベミサイル」と考えられ、クラスター爆弾の使用については、不明だとの見解を示したという。
また国防総省の当局者は、「我々は、ロシアが自分たちの責任ではないという否定を信じない」と述べている。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war latest: children among at least 50 people killed in Kramatorsk train station attack – live(4/8)