ミャンマーで国軍から抜け出す兵士が増加、ネットで離脱の支援も
内戦が深刻化しているミャンマーで、国軍から離脱する兵士が増えているという。
ミャンマー国軍と戦う市民も
ミャンマーでは昨年、国軍がクーデターを起こし、権力を掌握。その後、一般市民の抗議デモを厳しく取り締まり、暴力によって人々を支配してきた。
このため市民の中には反政府勢力の少数民族の助けを借りて、軍事訓練を受け、民主主義を勝ち取るためにミャンマー国軍と戦う者もいる。
しかしそんな状況の中で、最近では国軍の兵士が離脱するケースも増えているという。
SNSのアカウントに連絡
その離脱を助けているのが、ソーシャルネットワークだ。現在、国軍から逃げたい兵士のためのFacebookやTelegramのアカウントが作られ、支援を行っているそうだ。
実際に、国軍や警察からの離反を支援するネットワーク「ピープルズ・エンブレイス」にも、「離反したいが、捕まるのが怖い。助けてくれるのか?」といった問い合わせが毎日届いているという。
元国軍の兵士(事務職)だったアグネ・レイ(偽名)さんも、「ピープルズ・エンブレイス」のメンバーで、「離脱したい人はテレグラムで連絡してください、とFacebookで宣伝しています」と述べている。
フォロワーは10万人超
「ピープルズ・エンブレイス」のFacebookのフォロワーは10万人超。ネット上で接触してきた離脱希望者は審査され、脱出に成功した者には食料、住居、警備、俸給が提供されるという。
また友人が軍を離れたいと言えば、彼らがリンクを渡し、お互いに交換するのだという。
しかしレイさんによれば、逃げ出したとしても、再び国軍に捕まれば、処刑される恐れがあるという。
ただ同時にレイさんは「FacebookやTelegramが、何年にもわたる洗脳から目覚めるために、また軍を脱出するのにいかに重要であったか」と語っている。(了)
出典元:BBC:Defecting online: How Myanmar’s soldiers are deserting the army(5/1)