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誰かを「ハゲ」と呼ぶのはセクハラにあたる:英裁判所

誰かを「ハゲ」と呼ぶのはセクハラにあたる:英裁判所
flickr/Gary Lindquist

職場で「ハゲ」と罵られた男性が、頭にきて裁判を起こした。その結果、ハゲた人を「ハゲ」と呼ぶのはセクシャルハラスメントである、という判決が下った。うっかりしたことが、ますます言えない世の中になって来たようだ。

 

上司に罵られた男性が訴える

 

海外メディアによると、訴えを起こしたのはイギリス・ヨークシャーの会社「British Bung」に雇われていた、Tony Finnさんという電気技師。この会社は小規模な家族経営で、木製の樽の栓などを作っているのだそう。

 

きっかけは、Finnさんとその上司であるJamie Kingさんとの口論だった。上司のKingさんはそのやり取り中で、Finnさんのことを「太ったハゲのチ×××野郎(fat bald c—)」と呼び、その後Finnさんは会社をクビになってしまった。

 

彼は弁護士を立てて会社を訴えたのだが、何で訴えたかというと、セクシャルハラスメントだった。

 

単なる侮辱か、セクハラか

 

今回の判決を下したのは3人の裁判官。彼らの間で議論になったのは、「ハゲ」と言って相手を攻撃することが単なる侮辱なのか、それとも、より悪質なセクシャルハラスメントに該当するのかということだった。裁判長を務めるJonathan Brain裁判官は、結論についてこう話している。

 

「『ハゲ』という言葉と、『差別が禁じられている性的な特徴』との間には、関連があります。ハゲという言葉は本質的に性と結びついている、と私たちは結論づけました」

 

会社側の弁護士は、ハゲは男性だけでなく女性にもあり得る、と抗弁したそう。しかし、一般的に見てハゲるのは男性である、という理由で却下された。

 

最終的には、セクシャルハラスメントを受けたという Finnさんの主張が通り、解雇は不当であるという判決が下った。

 

ところで、上司は「太ったハゲのチ×××野郎」と罵ったはずだが、「太った」と「チ×××野郎」は問題にならなかったのだろうか?(了)

 

出典元:New York Post:Calling men ‘bald’ at work now considered sexual harassment in the UK(5/12)

出典元:Metro:Calling someone bald at work now counts as sexual discrimination(5/12)

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