ロシア軍がハリキウ市から撤退、ウクライナ軍はイジュームで反転攻勢へ
ウクライナ北東部の都市、ハリキウの市街地からロシア軍が撤退したと地元当局が明らかにしている。
5日間、市内での砲撃はなし
ハリキウ市のIhor Terekhov氏は、BBCに対して、ハリキウ市街地からロシア軍が撤退したと明らかにした。
Terekhov氏は「ハリキウ領土防衛隊とウクライナ軍の努力により、ロシア軍は市街地からロシア国境の方向へ遠く離れて撤退した」と述べている。
また「この5日間、市内での砲撃はなかった」とし、ロシア軍がハリキウ空港の近くでロケット弾を市内に打ち込もうとしたのは「1回だけ」だったと説明。しかし「そのミサイルはウクライナ防空隊によって排除された」と述べた。
その上で「現在、ハリキウ市内は平穏であり、人々は徐々に市内に戻って来ている」と付け加えた。
イジューム付近でウクライナ軍が反撃
一方でハリキウ州知事は、ウクライナ軍がロシア軍支配下の町・イジューム付近で反撃に出たと明らかにした。
ロシア軍はイジュームの町から南下し、東部地域で戦っているウクライナ軍を北から包囲しようと試みてきた。
ハリキウ州知事は、ウクライナ軍のイジュームでの反撃が成功すれば、東部ドンバス地域における戦いで、ロシア軍に深刻な打撃を与えるだろうと述べている。
また先日、ロシア軍がシヴァスキー・ドネツ川を渡ろうとして失敗し、多くの戦車や装甲車が破壊されたが、ウクライナの国防省は「今後、何週間も厳しい戦闘が続く」と予想している。
転換点は8月の後半、今年中に戦闘終了か
一方、ウクライナ軍情報部トップのKyrylo Budanov少将は、イギリスのメディア「Sky News」に対して、「戦争の転換点は8月の後半になるだろう。今年中にほとんどの戦闘行為が終了する」との見方を示した。
Budanov少将はシヴァスキー・ドネツ川でのロシア軍の渡河作戦が撃退されたことや、北東部ハリキウからロシア軍が国境付近に撤退したことも含め、ロシアが大きな損失を被っていると指摘。ロシア軍の力が「神話」であり、それほど強力なものではないと述べた。
またウクライナでのロシア軍の敗北は、プーチン大統領の解任につながると主張。プーチン大統領に対するクーデターがすでに進行中であるとも述べた。ただし、その根拠となる情報は明らかにしていない。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Zelenskiy thanks visiting US senators; Ukrainian general predicts when war will end – live(5/14)