「今後、激しい戦闘になる」ウクライナ政府、南部のロシア占領地にいる住民に避難要請
ウクライナ政府は、南部のロシア占領地にいる住民に、今後の戦闘のことを考え、避難するよう求めた。
ロシア軍司令部2ヶ所を破壊
まずウクライナ軍南部統合司令部のナタリア・フメニウク報道官によると、ウクライナ軍は南部へルソン近郊のロシア軍司令部2ヶ所を破壊したという。
またウクライナの副首相は7月8日、ロシア占領地である南部のヘルソンとザポリージャ地域の全住民に対し、「あらゆる手段を使って」避難するよう要請。
その理由として「ウクライナ軍が領土を解放するために、これらの地域で今後、激しい戦闘になるからだ」と述べたそうだ。
Ukraine’s Deputy PM called on residents of the occupied districts of Kherson and Zaporizhzhia oblasts “to evacuate by all possible means” because there will be “harsh battles” as “Ukraine’s Armed Forces will be deocuppying these territories” https://t.co/Qea3Go2tmB
— Euromaidan Press (@EuromaidanPress) July 8, 2022
ロシア、対艦ミサイルを破壊と主張
一方、ロシア国防相は、ウクライナ南部の都市、オデーサでイギリスが供与した対艦ミサイルシステム「ハープーン」2基を破壊したと述べた。
この「ハープーン」ミサイルは、ロシア艦隊を攻撃し、黒海封鎖を解除するためにNATOから供与された武器と言われている。ちなみにロシア黒海艦隊の旗艦「モスクワ」を撃沈したのは、同じ対艦ミサイルの「ネプチューン」となる。
しかし今回のロシア国防省の情報は、まだ検証されず、確認もされていない。
さらに4基の「HIMARS」を送る
アメリカ政府は7月8日、ウクライナへさらに4基の高機動ロケット砲システム「HIMARS」を送ったと明らかにした。
アメリカ国防総省高官が記者会見で語ったところによれば、今回の4基の追加により、合計12基の「HIMARS」がウクライナに送られたことになるという。
また特に最初に到着した8基の「HIMARS」は、ウクライナ東部のドンバス地方でのロシア軍との戦いにおいて、特に役立ったとの見方を示した。
Our “long hand” – made in the USA – doing its work.
Direct shot.#HIMARS
Footage by the General Staff of the #UAarmy pic.twitter.com/Fa3lUJJsO9— Defence of Ukraine (@DefenceU) July 4, 2022
さらにアメリカ政府は、4基の「HIMARS」に加え、最大4億ドル(約544億円)の軍事装備と物資を追加でウクライナへ送ることを明らかにした。
その追加支援には、戦術車3台や解体用弾薬(demolition munitions)、対砲システム(counter-battery systems)、新たに155mm砲弾1000発が含まれるという。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Kremlin warns it is using only ‘small portion’ of potential; fears of Sievierodonetsk humanitarian disaster – live(7/8)