ロシア軍の新たな部隊がウクライナ国境付近に集結か?英国防省
ロシア軍が新たな部隊をウクライナ国境付近に集結させている可能性を、イギリスの国防省が指摘している。
将来の作戦に備え、新しい歩兵部隊を配置か?
イギリス国防省によれば、ロシア軍は将来の作戦のために、新しい歩兵部隊をウクライナ周辺に集結させているという。
これらの部隊はロシア国内を移動して集結したとみられ、大部分は長期間保管されていた「MT-LB装甲車」を配備している可能性があるそうだ。
しかしイギリス国防省は、その援軍の多くはその場しのぎのグループであり、旧式または不適切な装備で展開されていると主張している。
実際、ロシア軍は以前から「MT-LB装甲車(1964年量産開始)」が、歩兵輸送に適さないと考えていたようだ。
ウクライナ兵がイギリスで訓練を開始
またイギリス国防省によれば、ウクライナの兵士がイギリスに到着し、軍事訓練を開始したという。
訓練を受ける予定のウクライナ兵は、最大で1万人。彼らはイギリス軍の指導の下、数週間にわたって専門的な軍事訓練を受ける予定だとされている。
すでに第一陣は到着しており、7月7日にはベン・ウォレス国防相と面会したそうだ。ウォレス国防相は次のように語っている。
「英国陸軍の世界レベルの専門知識を活用し、ウクライナが国の主権と自らの将来を選択する権利を守るために、軍の再建と(ロシアへの)抵抗の規模拡大を支援する」
老人ホームでの被害はウクライナにも責任
一方、国連は、ルハンシク州のスタラ・クラスニャンカ村で起きた老人ホームへの攻撃について、ウクライナ側にも大きな、あるいは同等の責任があると発表した。
この老人ホームの攻撃について当初ウクライナ側は、ロシア軍がホームにいた民間人50人以上を殺害したと非難、ロシア軍の責任を追及したという。
この攻撃により71人の高齢者のうち22人が助かったが、死者数は不明のままとなっている。
国連人権高等弁務官事務所は報告書で、この村で起きたことについては、ウクライナ軍が大きな、そしておそらく同等の責任を負っていると述べた。
もっとも報告書では、ロシア軍とウクライナ軍のどちらが戦争犯罪を犯したのか、という点には触れていない。
しかし老人ホームでの戦闘は、特定の地域で相手の軍事行動を阻止するために、「人間の盾」が使われる可能性があるという懸念の一例だと述べている。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: UN says both sides share blame for nursing home attack; Russian shelling reported in east – live(7/9)