「ヨーロッパはウクライナにもっと兵器を提供すべき」EU議長が発言
ロシア軍がミサイルなどでウクライナの首都キーウなどを攻撃したことを受け、EUの議長がさらに支援するよう呼びかけた。
「兵器を提供するべきだし、できるはず」
欧州議会のロベルタ・メッツォーラ議長はCNNの取材に対し、ロシアが最近侵略をエスカレートさせていると主張。
このため欧州連合(EU)はウクライナを支援するために、「より多くの軍事装備を提供するべきだし、できるはずだ」とし、次のように述べたという。
「今日見たものは、ロシアがさらにエスカレートし続けることを示している。我々(EU)はどう対応するのか?もし我々の対応がエスカレートに比例しないなら、我々はロシアがより多くの人々を殺し続けるのを見続けることになる」
またEUの制裁は「明らかに不十分」だとし、加盟国に対し、より多くの兵器、特にウクライナ側が要求している戦車を提供するよう呼びかけた上で、次のように述べている。
「ウクライナは戦車を要求しており、EUはウクライナに提供するものを調整する機能を有している。軍事的な観点からは、もっとできることがあると思います」
Today’s indiscriminate attack on civilians brings the Russian invasion into a more dangerous phase.
To defend themselves, Ukrainians need further military, humanitarian & political support.
Europe will support in the spirit of true solidarity. https://t.co/ExmXPgFEzk
— Roberta Metsola (@EP_President) October 10, 2022
米空港のウェブサイトにサイバー攻撃
一方、10月10日未明、アメリカの複数の空港のウェブサイトが、親ロシア派のハッカーによるサイバー攻撃を受けたという。
10日の朝、12以上のアメリカの空港のウェブサイトがサイバー攻撃によって一時的にオフラインとなり、ロシア語を話すハッカーが犯行声明を出したそうだ。
ニューヨーク州のラガーディア空港を含む、多くの大規模な空港の約14の一般向けウェブサイトが標的となり、アクセスできない状態になったが、その後大半は、オンラインに戻されたという。
もっとも今回のサイバー攻撃で、航空管制や空港内の通信、その他の重要な業務に影響は出ていない。ただし情報にアクセスしようとする旅行者には「不便」が生じたと考えられている。
ドイツ・セキュリティ機関のトップに疑惑
またドイツでは、サイバーセキュリティの責任者がロシア情報機関と通じているとの疑惑が生じ、更迭される可能性が出てきた。
その責任者とは、ドイツ連邦情報セキュリティ機関「BSI」のトップである、アルネ・シェーンボーム氏だ。
放送局「ZDF」の最近の調査によれば、シェーンボーム氏はドイツ・サイバーセキュリティ評議会を通じてロシア側と接触しているという。
シェーンボーム氏は、元KGB職員が設立したロシアのサイバーセキュリティ企業のドイツの子会社、そのメンバーで構成される、評議会の共同設立者だとされている。
ドイツ内務省は「報道された事実を真摯に受け止め、総合的に調査している」と述べた。
ポーランドで核シェルターの点検
ウクライナの隣国であるポーランドは、すでに最悪のシナリオに備え、核シェルターのチェックを行っているという。
マチェイ・ウォンシク内務副大臣は、放送局「Polsat News」に対して、次のように述べている。
「このような施設は全国に6万2000カ所ある。消防士は、それらの状態、設備の有無、使用に耐えられるかどうかをチェックしている。もし、機能していなければ、私たちはそれらを適合させるための措置をとるでしょう。ポーランドは脅威にさらされていないが、最悪のシナリオに備えている」(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: US and UN condemn brutality and escalation after deadly wave of missile strikes across Ukraine(10/10)