Switch news

知っておきたい世界のニュース

クリミア沖で、ロシア黒海艦隊に対し水上ドローンによる大規模攻撃【動画】

クリミア沖で、ロシア黒海艦隊に対し水上ドローンによる大規模攻撃【動画】
Twitter/James Waterhouse

ロシア側は、クリミア半島でドローンによる大規模な攻撃を受け、撃退したと主張している。

 

7機の海上用ドローンによる攻撃

 

その攻撃が行われたのは10月29日の早朝(現地時間)、場所はクリミア半島の最大都市、セバストポリの沖合だとされている。

 

セバストポリには黒海艦隊の司令部が置かれていたが、ロシア海軍によれば、湾内では艦隊に大規模なドローン攻撃が仕掛けられ、軍艦1隻が損傷したという。

 

ロシア側は9機の空撮用ドローンと7機の海上用ドローンを全て「破壊」したと主張。一方、セバストポリの町には被害がなかったようだ。

 

ロシア側が任命したセバストポリ知事のミハイル・ラズヴォザエフ氏も、テレグラムで「市内は何も攻撃されていない。我々は冷静さを保っている。状況は制御下にある」と述べている。(下の動画は水上ドローンとみられる動画。ヘリコプターが機銃で攻撃を阻止しようとしている)

 

標的になった船は穀物輸送に関与か?

 

その後、ロシアはドローン攻撃の標的になった艦船が、ウクライナの穀物輸出を許可する国連の仲介取引に関与していたと発表した。

 

ロシア国防省は声明で「テロリストに攻撃された黒海艦隊の船は、ウクライナの港から農産物を輸出するための国際的な取り組みの一環として、『穀物回廊』の安全確保に関わっていることを強調しておきたい」と述べている。

 

ただし現時点では、この情報について確認されていない。

 

さらにロシア側は、ウクライナの港から農産物を輸出する穀物取引への参加を停止すると発表したという。

 

この穀物取引は11月19日に期限切れとなる予定だが、グテーレス国連事務総長は、期限の延長を要求していた。

 

パイプラインの爆破も英海軍の仕業

 

ロシア側は、クリミアの黒海艦隊に対する「大規模」なドローン攻撃について、イギリスの「スペシャリスト」が、攻撃を実行するためにウクライナ軍の準備と訓練を助けたと主張した。

 

またロシアとヨーロッパを結ぶ海底ガスパイプライン「ノルドストリーム」の爆破も、イギリス海軍が行ったと主張。クリミアでのドローン攻撃と合わせて、両事件を国連安保理に提起すると発表した。

 

ロシア外務省報道官のマリア・ザハロワ氏はテレグラムで「黒海とバルト海でロシア連邦に対して行われた一連のテロ攻撃について、ロシア側は国連安全保障理事会を含む国際社会の注意を引き、イギリスの関与を強調するつもりである」と述べている。

 

「壮大なスケールの虚偽の主張」

 

一方、イギリス側は、海軍の職員がノルドストリーム・ガスパイプラインを爆破したというロシアの主張を否定。イギリス国防省は次のように述べた。

 

「ロシア国防省は、ウクライナへの不法侵攻の悲惨な対応から目をそらすために、壮大なスケールの虚偽の主張をばらまく手段をとっている。この最新の作り話は、西側についてよりも、ロシア政府内部で起こっている議論についてより多くを物語っている」(了)

 

出典元:The Guardian:Russia suspends participation in deal on Ukraine grain exports – as it happened(10/29)

記事が気に入ったら
Switch Newsをフォローしよう!


Return Top