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悠仁さまの入賞作文盗用疑惑が、海外まで拡散中

悠仁さまの入賞作文盗用疑惑が、海外まで拡散中
北九州市文学館

北九州市立文学館が主催する「子どもノンフィクション文学賞」の佳作を受賞した、秋篠宮家の長男・悠仁さま。その作品の一部に盗用と見られる箇所があったことを、日本のいくつかのメディアが明らかにした。

 

メディアは、悠仁さまの受賞作からその部分を抜き出し、盗用元と見られる原文とを対比させている。それを読んだ多くの人が「これは言い逃れできない」と思ったのではないだろうか。

 

ところが宮内庁は、この件について「参考文献の記載が不十分だった」というコメントを発表し、盗用か否かという議論を避けて事を収めようとしたようだ。日本のメディアはそれ以上深入りせず、問題は立ち消えになったかに見えたが、実は複数のイギリスメディアが取り上げていた。

 

「盗用騒ぎなのに賞はそのまま」とデイリー・テレグラフ

 

150年近い歴史を持つイギリスの高級紙「デイリー・テレグラフ」の電子版は、『15才の日本のプリンス、盗用騒ぎがあるにもかかわらず、文学賞はそのまま(Japan’s 15-year-old prince to keep literary award despite plagiarism row)』という見出しで報じた。盗用疑惑が出ていながら皇位継承者が賞を保持し続けることに、疑問を呈していると言っていいだろう。

 

また、続く小見出しでは『未来の日本の天皇が、作文コンテストに入賞するために、トラベルマガジンからテキストをコピーした』と、忖度なしに言い切っている。未来の天皇の行為としてふさわしいのだろうか、と言いたい気持ちが伝わってくる。

 

「ガイドブックをコピーした」とタイムズ

 

イギリス世論の形成に影響力があると言われる世界最古の日刊紙「タイムズ(The Times)」は、『日本のプリンス悠仁は、受賞作文のためにガイドブックをコピーした」(Prince Hisahito of Japan ‘copied guidebook’ for award-winning essay)』という見出しをつけた。

 

日本のメディアは『参考文献の記載が不十分』(朝日新聞デジタル)、『作文に不備』(日本経済新聞)、『入選作文に疑惑浮上』(デイリー新潮)などと物腰柔らかく報じたが、タイムズ紙は、引用符付きではあるが、大文字の見出しで『ガイドブックをコピーした』と言ってのけた。

 

また、日本の主流メディアがこの件を広く報じない理由は皇室を特に敬う日本の習慣のせい、というのがタイムズ紙の見解のようだ。

 

「日本の皇位継承者、盗作との非難受ける」とタトラー

 

イギリスの上流階級向け雑誌「タトラー」の見出しは、『日本の皇位継承者、2位受賞作文が剽窃/盗作との非難受ける(Japan’s heir to the throne accused of plagiarism for essay that won runners-up prize)』。

 

デイリー・テレグラフと同様、タトラーも、皇位継承者がこのようになったことを問題視していると感じられる。

 

見出しに使われた「plagiarism」という言葉には、文の一部を盗む「剽窃」と、作品全体を盗む「盗作」の両方の意味がある。英米読者の中には「盗作」と重く受け取る人もいるだろう。ただ、続く小見出しには『15才になる日本のプリンス悠仁が書いた小笠原諸島についての作文には、ガイドブックのサイトから取ってきた文章が含まれていた』と、正確な内容が書かれている。

 

最近、宮内庁が報道を抑え込もうとしている、という声が上がっているようだ。しかし、宮内庁の影響力も海外までは及んでいない。(了)

 

出典元:The Telegraph:Japan’s 15-year-old prince to keep literary award despite plagiarism row(2/23)

出典元:The Times:Prince Hisahito of Japan ‘copied guidebook’ for award-winning essay(2/23)

出典元:Tatler:Japan’s heir to the throne accused of plagiarism for essay that won runners-up prize(2/23)

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