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キーウ市長、ロシアのインフラ攻撃で最悪の事態に備えるよう市民に警鐘

キーウ市長、ロシアのインフラ攻撃で最悪の事態に備えるよう市民に警鐘
Twitter/Visegrád 24

ウクライナの首都・キーウでは電気や水道のインフラに深刻な影響が出ているらしく、市長が市民に警鐘を鳴らした。

 

この冬に備えるよう呼びかける

 

ロシア軍によるウクライナ全土におけるエネルギー・インフラへの攻撃は現在も続いており、すでにインフラ設備の40%が損傷または破壊されたという。

 

キーウのヴィタリ・クリチコ市長は11月6日、ロシア軍が今後もウクライナのインフラ設備を攻撃し続けた場合、気温が氷点下まで下がる中で、電気、水、暖房が使えなくなることに備えなければならないと住民に伝えた、

 

クリチコ市長は国営メディアにおいて、次のように述べたそうだ。

 

「私たちは、このような事態を避けるためにあらゆる手段を講じています。しかし、率直に言って、我々の敵は、暖房も電気も水道もない街にするために、あらゆることをしている。そうなれば我々全員が死ぬだろう。国の未来、私たち一人ひとりの未来は、さまざまな状況に対してどれだけ準備ができるかにかかっているのです」

 

キーウ以外でも停電を計画

 

ウクライナの国営エネルギー事業者「Ukrenergo」によれば、キーウの一部は11月6日には1時間ごとの輪番停電が予定されており、近隣のチェルニヒウ、チェルカシュ、ジトーミル、スムィ、ハルキウ、ポルタヴァ地域でも停電が計画されているという。

 

キーウでは約1000カ所の暖房用シェルターを配備する予定とされているが、人口300万人の都市には十分ではないかもしれないとの見方もある。

 

ウクライナ大統領府の副長官であるKyrylo Tymoshenko氏は「今日、首都の消費者への電力供給は難しい状況だ」としながらも、「停電はまだコントロールされている」と述べたそうだ。

 

しかし同時に、キーウが完全な停電に見舞われた場合に備え、ウクライナ当局がすでに300万人の住民を避難させる計画を開始したとも報じられている。

 

米政府がウクライナに交渉するよう要求か?

 

一方、ワシントン・ポスト紙は、アメリカ政府の当局者がウクライナ政府に対し、ロシアとの交渉に前向きな姿勢を示す必要があると、内々に警告したと報じている。

 

その当局者は、ウクライナ側が交渉に閉鎖的であり続ければ、同盟国の間で「ウクライナ疲れ」が悪化する可能性があると警告したという。

 

その上で「戦争が長引くことによる経済的影響を懸念する同盟国の間で、ロシアとの交渉に対するウクライナの立場が薄れてきている」と語ったそうだ。

 

しかしウクライナのゼレンスキー大統領はすでに、現在のロシア指導部とは交渉を行わないと明言。先月には、プーチン大統領の後を継いだロシアの大統領としか、ウクライナは交渉しないと明記した法令にも署名している。(了)

 

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: Kyiv mayor tells residents to prepare for the worst – as it happened(11/6)

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