ロシアの「ワグネル」が北朝鮮から、歩兵用ロケット弾とミサイルを購入か
アメリカ政府はロシアの民間軍事会社「ワグネル」が、北朝鮮から武器を購入したとの見方を示した。
先月に武器をロシアに搬入か
アメリカ政府高官の話によれば、北朝鮮が「ワグネル」に最初の武器納入を完了し、その代金を支払ったことが確認できるという。
北朝鮮側は先月、「ワグネル」の部隊が使用する歩兵用ロケット弾とミサイルを、ロシアに搬入したそうだ。
もっとも政府高官は、北朝鮮が引き渡した武器の量は、ウクライナでの戦場力学を変えることはないとの見方を示している。
しかしアメリカ政府は、北朝鮮が「ワグネル」にさらに多くの軍事装備を納入することを計画していると懸念しているという。
ホワイトハウス安全保障会議のジョン・カービー報道官も、この情報について認めている。またこのことは、ウクライナとの戦争において、「ワグネル」の役割が拡大していることが示唆されているそうだ。
アメリカ政府は、「ワグネル」が5万人の兵士をウクライナに配置していると見ており、そのうち1万人が傭兵で、4万人がロシアの刑務所からリクルートした囚人だとみられている。
また最近では、「ワグネル」がロシアの刑務所にいる女性の囚人まで採用し、ウクライナの戦場へ送る計画をしていることも、報じられている。
アメリカ当局は、北朝鮮の武器搬入は国連の安全保障理事会決議に直接違反するものと考えており、今後理事会に提起する予定だという。
ベラルーシはウクライナへの侵攻を否定
一方、ベラルーシのルカシェンコ大統領は、最近の軍事作戦はウクライナに向けたものではないと述べ、ベラルーシ軍の国境への配備に関する「陰謀論」を否定した。
今年の10月、ベラルーシは数多くのロシア兵を国内に受け入れ、合同部隊を編成。このためベラルーシ軍が、ロシア軍に協力して、ウクライナのキーウ攻略に参加するのではないか、と囁かれてきた。
またルカシェンコ大統領は、軍の指導者との会議において、不特定の「隣人」の側からのベラルーシに対する「侵略」を排除することはできない、とも述べたという。
ロシア海軍の空母で火災が発生
ロシアの国営メディアは、12月22日にロシアで唯一の空母において、火災が発生したと報じた。
ロシア国営の「タス通信」と「リア・ノーボスチ通信」の報道によると、ロシア海軍の旗艦である「アドミラル・クズネツォフ(Admiral Kuznetsov)」は、ロシアの最北西に位置するムルマンスク港のZvyozdochka造船所で、停泊中に「軽微な」火災に遭ったという。
現在のところ、それ以上の詳しい情報は報道されていない。
ロシアに情報を流していたドイツ人を逮捕
ドイツ当局は、同国の対外情報機関(BND)の職員を、ロシアに情報を流したとして国家反逆罪の疑いで逮捕したと発表した。
ドイツの連邦検察は声明で、「カーステン・L.」とだけ名乗るドイツ人の容疑者を12月21日に、ベルリンで逮捕したと明らかにしたという。
この数日前には、オーストリア当局が、ロシアのためのスパイ容疑で39歳のギリシャ人を特定したと発表していた。(了)
出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war: Wagner Group accused of using North Korean weapons; Russian aircraft carrier ‘catches fire’ – as it happened(12/22)