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世界気象機関の新たな事務局長に、初めて女性が選出

世界気象機関の新たな事務局長に、初めて女性が選出
WMO

国連の世界気象機関(World Meteorological Organization:WMO)は6月1日、新たな事務局長に初めて女性を選出した。

 

アルゼンチン人の気象学者

 

新たな事務局長とは、アルゼンチン人の気象学者であるセレステ・サウロ教授だ。

 

WMOの声明によれば、サウロ教授はジュネーブで開催されている世界気象会議の一環において、同機関の193人のメンバーによって選出されたという。

 

これにより彼女は2024年1月から、WMOの事務局長に就任することになる。

 

サウロ氏はWMOの声明において、次のように述べている。

 

「不平等と気候変動が世界的な最大の脅威となっている今、WMOは国民とその経済を守るために、気象・水文サービスを強化し、タイムリーで効果的なサービスや早期警報システムを提供することに貢献しなければなりません。(略)私の目標(野望)は、すべてのメンバーの声が平等に届き、最も脆弱な人々を優先し、それぞれのメンバーのニーズや特殊性に沿った行動をとるシナリオに、WMOを導くことです」

 

現在はWMOの第一副会長

 

サウロ教授は2014年からアルゼンチン国立気象庁の長官を務め、現在はWMOの第一副会長(first vice-president)を務めているという。

 

彼女は、今年末に2年間の任期を終えるフィンランドのペッテリ・タアラス事務局長の後を継ぐことになる。

 

サウロ教授の研究は、南米モンスーンシステム、およびそれに関連する暖候期の降水と循環のパターンについて。これらの研究は、それらをよりよく理解するための鍵になったという。

 

またここ数年は、風力発電、農業への応用、早期警戒システムなど、学際的な問題への取り組みも深めているそうだ。

 

また彼女は、60以上の査読付き学術誌記事や書籍を執筆または共著しており、多くの学生を学部および大学院レベルで指導してきたという。

 

ちなみにサウロ教授は、結婚しており、2人の子供の母親。また好きなことは、テニスをすること、家族のために料理をすること、ラテンリズムで踊ること。音楽にも情熱的で、読書や映画も楽しんでいるそうだ。(了)

 

出典元:VOA:Argentinian Meteorologist Celeste Saulo to Lead UN Weather Agency(6/1)

出典元:WMO:Celeste Saulo of Argentina appointed first female Secretary-General of WMO(6/1)

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