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ウクライナの水上ドローンが、ロシアの石油タンカーを攻撃【動画】

ウクライナの水上ドローンが、ロシアの石油タンカーを攻撃【動画】
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ウクライナ軍の水上ドローンが、黒海を航行するロシアの石油タンカーを攻撃したと報じられ、映像も公開されている。

 

船が動力を失うも、船員は救助

 

その攻撃が行われたのは8月5日の早朝(現地時間)、場所はクリミア半島の東、ケルチ海峡の沖合とされている。

 

当時、沖合には全長141メートルのロシア船籍の石油タンカー「シグ号」がおり、暗闇にまぎれてウクライナ軍の水上ドローンが接近。「シグ号」の側面に衝突、爆発したという。

 

ロシア国営のタス通信は、船が動力を失った後、2隻のタグボートによって船員が救助されたと報じ、重傷者はなく、燃料も海に放出されなかったと伝えている。

 

ウクライナ軍は、水上ドローンがタンカーに接近する映像を公開。またロシアの「BAZA」のテレグラムも、大きな損傷を被った船内の写真を投稿した。

 

450kgの爆薬を使用か

 

水上ドローンがタンカーに衝突し、爆発する瞬間はクリミア半島からも見えたという。

 

また11人の乗組員がいるこのタンカーは、シリアを含むロシア軍に石油を供給してきたが、4年前から西側の制裁下にあり、操業が制限されていたそうだ。

 

ウクライナ南部、ザポリージャ州の行政責任者であるウラジーミル・ロゴフ氏は、今回の攻撃について次のように語っている。

 

「このような攻撃は、ロシアに穀物取引合意への復帰を迫るだけでなく、中東におけるロシア軍の後方支援能力を部分的に危険にさらすことを意図している」

 

またウクライナの治安当局筋がBBCに語ったところによると、ロシアのタンカーを狙った作戦はウクライナの海軍と共同で行われ、450kgの爆薬が使用されたという。

 

大型揚陸艦も深刻な被害を受ける

 

この攻撃の前日には、ロシア南部のノヴォロシースク港において、大型揚陸艦「オレネゴルスキー・ゴルニャク」が水上ドローンによる攻撃を受け、航行不能に陥った。

 

イギリス国防省は、この攻撃について、次のように分析している。

 

「この船は攻撃中に、ほぼ間違いなく深刻な被害を受けた。2022年4月13日に巡洋艦モスクワが沈没して以来、深刻な被害を受けた、あるいは破壊された最大のロシア海軍艦艇である」

 

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ロシア軍がハルキウ州で集落を占領

 

一方、ロシア軍は8月5日、ウクライナ東部のハルキウ州の町、クピャンスク方面で、Novoselivskeの集落を占領したと主張した。

 

ウクライナ軍も8月4日には、この方面でのロシア軍の攻撃が激しさを増していると報告していた。

 

ウクライナ国防省のマリャル次官は、ウクライナ軍が南部で反攻を進めているため、ロシア軍はウクライナの戦力をこの地域に引き寄せることを狙っているとの見方を示していた。(了)

 

 

出典元:The Guardian:Russian oil tanker hit by Ukrainian sea drone off occupied Crimea(8/5)

出典元:The Guardian:Russia-Ukraine war live: Moscow promises retaliation over tanker attack – as it happened(8/5)

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