ウクライナ軍が、ザポリージャ州の村、ロボチネを奪還
ウクライナ軍が、南部ザポリージャ州の重要な村、ロボチネ(ロボティネ)をロシア軍から奪還したと明らかにした。
トクマクやメリトポリへ向かうルート上の村
ウクライナのハンナ・マリャル国防次官は8月28日、軍がロボチネ村を解放し、ロシアの主要な防衛線と接触することになったと発表した。
ザポリージャ方面の一部のウクライナ軍は、反転攻勢以来、ロシア軍の防衛線を分断するために南下を続けており、ロボチネは、その先にある要衝のトクマクやメリトポリへ向かうルート上にある。
ウクライナ軍は8月22日にも、ロボチネの村に入り国旗を掲げたと報告していたが、当時はまだロシア軍から攻撃を受けており、交戦中だと伝えていた。
すでに他の報道では、ウクライナ軍がロボチネの先にある集落、ノボプロコピウカやマラトクマチカへ進軍しているとも伝えられている。
The Ukrainian flag over Robotyne.
The liberation of the village of Robotyne was only officially confirmed today. However, the video of the Ukrainian flag flying over Robotyne went round the world 5 days ago.
Soldiers of the 47th Mechanized Brigade, famed for their battles in… pic.twitter.com/GnWpqfpcRK
— Defense of Ukraine (@DefenceU) August 28, 2023
地雷原や塹壕で困難に直面
しかしこのルートには地雷原や塹壕があるため、ウクライナ軍も困難に直面しているという。
ウクライナ軍は反転攻勢の初期段階から、戦略を素早く修正し、地雷(対戦車地雷と対人地雷が混在)の除去に重点を置き、専門の工兵部隊を投入。
ただ、工兵たちは敵からの砲撃に脆弱であり、地雷除去などが危険な作業になっているそうだ。
このためウクライナは現在、地雷除去のための装備(特殊車両など)の支援を求めており、8月24日にはノルウェーが提供を約束した。
米軍が南部戦線に部隊を集中させるよう要請
またウクライナ軍は先日、アメリカ軍から、反転攻勢のために部隊を南部戦線に集中させるよう圧力を受けたという。
ウクライナ軍は、南部へは2正面から進軍しており、またドネツク州のバフムトでも攻撃を続けているため、アメリカ軍から、兵力が「分散しすぎている」との指摘があったそうだ。
その一方で、ロシア軍もウクライナ軍の分散を狙い、北東部ハルキウ州の都市、クピャンスクで攻勢を強めている。
ただ8月中旬に行われた、ウクライナ軍のヴァレリー・ザルジニ将軍と、イギリス軍のトニー・ラダキン参謀総長を含む西側の軍高官との会談後、ウクライナ軍は南部戦線にますます重点を置くようになっているという。(了)
出典元:The Guardian:Ukraine confirms capture of key village on Zaporizhzhia front(8/28)