「ハマス」がさらに2人の人質を解放、イスラエル軍の地上部隊が限定的な攻撃
パレスチナ武装組織「ハマス」は23日、さらに人質2人を解放したと発表した。
イスラエル人女性2人を解放と主張
「ハマス」側が、人道的な目的として解放した人質は、イスラエル人女性のヌリト・イッツハク(Nurit Yitzhak)さん(79もしくは80)と、ヨクベド・リフシッツ(Yochved Lifshitz)さん(85)だという。(アルジャジーラはNurit Cooperさんと報じている)
しかしメディアも解放の事実については確認できておらず、女性たちの所在も不明のままとなっている。
ただしSNSの投稿の中には、彼女たちが、ガザ地区とエジプトを結ぶラファ国境検問所に到着したことを示唆するものもある。
「ハマス」の軍事部門「アル・カッサム旅団」のスポークスマンであるアブ・オバイダ氏は声明の中で、2人の解放を決定した背景には「人道的な理由と、健康状態の悪化によるやむを得ない理由」があると述べたという。
#BREAKING: Hamas releases two more Israeli hostages Yocheved Lifshitz (85) and Nurit Yitzhak (80). Israel Government confirms the development. Hamas terror group says the two hostages have been released for “humanitarian and health reasons” after mediation from Qatar and Egypt. pic.twitter.com/5CVU8pK6zi
— Aditya Raj Kaul (@AdityaRajKaul) October 23, 2023
限定的な地上侵攻
イスラエル軍は23日、地上部隊がパレスチナの武装勢力と戦うため、一晩のうちにガザ地区への限定的な襲撃を行ったと明らかにした。
国防総省のダニエル・ハガリ報道官は、次のように述べている。
「夜間、(イスラエル軍の)戦車部隊と歩兵部隊による襲撃があった。これらの襲撃は、戦争の次の段階に備えているテロリストの部隊を殺すためのものである。これは深く踏み込んだ襲撃だ」
各国首脳、民間人の保護を求めるも…
アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、ドイツ、イタリアの首脳は、イスラエルに対し、国際法を遵守し、民間人を保護するよう求めたという。
しかし同時に、テロから自国を守るイスラエルの権利を改めて主張した。
電話会談後に発表された声明では、次のように述べられている。
「各国首脳は、イスラエルへの支持とテロから自国を防衛する権利を改めて表明し、民間人の保護を含む国際人道法の順守を求めた」
しかしイスラエル軍のガザ地区への空爆は続けられており、ガザ地区の保健省が23日に発表した内容によれば、イスラエルの攻撃で少なくとも5087人のパレスチナ人が死亡し、死者の中には2055人の子供が含まれているという。(了)
出典元:The Guardian:Gaza’s population internally displaced, says UN(10/23)