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【スペイン】カトリックの聖職者から、性的虐待を受けた子供が20万人以上

【スペイン】カトリックの聖職者から、性的虐待を受けた子供が20万人以上
flickr_bachmont

スペインで、カトリック教会の聖職者による性的虐待について調べていた独立調査委員会が、調査結果を明らかにした。

 

国民80万人を対象に実施

 

この独立調査委員会の調査は、昨年スペイン議会の要請で開始され、国民80万人を対象に実施されたという。

 

そして今回発表された700ページにも及ぶ報告書では、スペインのカトリック教会の聖職者から性的虐待を受けている子供が20万人以上と推定される、と明らかにされた。

 

またスペインの成人人口の0.6%、つまり約3900万人が、子供の時に聖職者から性的虐待を受けたと回答していることも判明。

 

教会が監督する施設内での信徒による虐待疑惑を含めると、その割合は1.13%、40万人以上にもなったという。

 

「自殺した人も、やり直せなかった人も」

 

報告書には虐待で苦しむ487人以上の声明も含まれており、そこには虐待による精神的な負担も述べられていたそうだ。委員のAngel Gabilondo氏は、次のように述べている。

 

「自殺(で亡くなった)人もいる。人生をやり直すことのできなかった人もいる。何年もの間、何らかの形で不当な沈黙に覆われてきた苦しみと孤独の状況に、対応する必要がある」

 

Gabilondo氏は、教会が委員会にある程度協力しているとしながらも、教会の不作為と虐待の隠蔽、または否定しようとしていると批判した。

 

スペインのペドロ・サンチェス首相は、報告書の調査結果がこの国の民主主義における「重要な節目」であるとし、次のように述べたという。

 

「長年にわたって誰もが知っていたが、少なくとも今日のような条件では、誰も語らなかった現実が公になったので、我が国はより良くなった」

 

委員会は、虐待の被害者に補償を提供するため、国家基金の創設を提案したそうだ。(了)

 

出典元:BBC:Spanish Church sexual abuse affected 200,000 children, commission finds(10/27)

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