カナダ政府、UNRWAへの資金拠出を再開へ
カナダ政府が、一時停止していた国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)への資金拠出を、再開すると明らかにした。
国連の中間調査を基に判断
カナダのメディア「CBC」によれば、カナダ政府はイスラエルの申し立てに対する国連の中間調査結果に基づき、UNRWAへの資金提供を再開することを決定したという。
イスラエル側はUNRWAの職員約12名が、10月7日の「ハマス」による襲撃に参加したと主張していたが、それを裏付ける追加の証拠を出すことができずにいた。
カナダ政府は4月に予定されていた2500万ドル(約37億円)の支払いを前倒しにし、さらなる資金提供を発表する予定だという。
ガザ全域でイスラエル軍が攻撃
しかしガザ地区では、イスラエル軍の攻撃も続いており、北部ではモスクが爆撃され、少なくとも5人死亡、多数が負傷したそうだ。負傷した人の中には子供も含まれていた。
Five victims, including two children and one woman, in an Israeli strike on Al Salah mosque in Jabalya in Gaza. pic.twitter.com/94hX548gWp
— 𓂆 Palestine 𝕏com (@PalestineXcom) March 7, 2024
またガザ中央部のヌセイラト難民キャンプや、Dier el-Balahにある住宅に対してもイスラエル軍が攻撃を加え、多くのパレスチナ人が負傷し、未だに行方不明となっている。
さらにガザ市南西部のNabulsi地区にある環状交差点では、人道支援を待つ人々にイスラエル軍が実弾を発砲し、8人が負傷したという。
ガザ地区南部、ハンユニス北部のアルカララ地区へも、イスラエル軍が爆撃を行い、2人が死亡、数人が負傷。南部ラファの東でも、イスラエル軍の砲撃により子供1人が死亡した。
栄養失調で死亡する人も
ガザ地区の保健当局によれば、北部にある「アル・シファ病院」で15歳の子供が死亡し、「カマル・アドワン病院」でも72歳の男性が死亡したという。いずれも栄養失調と脱水症状により亡くなったそうだ。
これにより、栄養失調と脱水症状で死亡した公式な死者数は、20人となった。
世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は、子供たちが栄養失調で死亡しているとの報告を受け、SNSの「X」において、次のように訴えた。
「爆撃を生き延びた子どもたちでも、飢餓では生き残れないかもしれない。ガザ地区へのさらなる援助を許可してください。停戦を」
Children who survived bombardment but may not survive a famine.
Allow more aid for #Gaza.
Ceasefire. pic.twitter.com/O2EfbDit8p
— Tedros Adhanom Ghebreyesus (@DrTedros) March 6, 2024
ガザ地区の保健当局によれば、3月6日には過去24時間で、イスラエルの攻撃により86人が死亡、113人が負傷したという。
また昨年の10月7日以来、ガザ地区での死者数は3万717人に上り、7万2156人以上が負傷したそうだ。(了)
出典元:Al Jazeera:Israel’s war on Gaza updates: South Africa asks ICJ to prevent famine(3/6)