ロシア軍がクルスク州に5万人の兵を配置、ウクライナ大統領が主張
ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、ロシアのクルスク州には5万人のロシア軍などが配備されているとの見方を示した。
ウクライナ総司令官がクルスク州で部隊を視察
ゼレンスキー大統領は12日、国民に向けたテレビ演説で、ウクライナ軍がクルスク州で、5万人のロシア軍を足止めしていると述べたという。
またゼレンスキー大統領は、このことについてはウクライナ軍のオレクサンドル・シルシキー総司令官から説明を受けたと明らかにしたそうだ。
シルスキー総司令官は11月11日に、クルスク州に展開するウクライナ軍部隊の視察を行ったと発表していた。
その上でゼレンスキー大統領は演説において「われわれの部隊は、(クルスク州で)5万人の占領軍(ロシア軍)部隊を足止めしている。ロシア軍は、クルスク州の作戦により、ウクライナ領土内の他の攻撃地点に配備できないでいる」と述べた。
アメリカに拠点があるシンクタンク「戦争研究所」によれば、ウクライナ軍が8月初旬にクルスク州に進軍した時、ロシア側の兵力は約1万1000人だったという。
米有力紙も5万人と報じる
アメリカのニューヨーク・タイムズ紙も、クルスク州での反撃に備えているロシアと北朝鮮の軍隊の数が、5万人と報じている。
また「アメリカ政府は、ロシアが主要戦場であるウクライナ東部から兵士を撤退させることなく(クルスク州で)兵力を増強し、ロシア軍が複数の前線で同時に攻撃できるようにしたと評価している」と伝えた。
ウクライナとアメリカは、1万人以上の北朝鮮兵士がロシアに派遣されたと発表しているが、ロシア政府は、北朝鮮の軍隊がクルスク州に駐留していることに関して、肯定も否定もしていない。
トランプ氏がプーチン大統領と電話会談か?
一方、ウクライナ東部のドネツク州では戦闘が激化しており、11月11日には、ウクライナが支配するKurakhove市近くのダムに損害が出たという。
またロシア軍は、ウクライナ軍の主要補給拠点である主要都市、Pokrovsk市に向かって、数カ月間かけてゆっくり前進してきたそうだ。
さらにアメリカのワシントン・ポスト紙は11月10日、アメリカの次期大統領に選出されたトランプ氏が、ロシアのプーチン大統領と11月7日にも電話会談を行ったと報じた。
一方、ロシア政府は、プーチン大統領がトランプ氏と電話会談を行ったとの情報を否定している。(了)
出典元:BBC:Zelensky says Russia has 50,000 troops in Kursk(11/12)