シリア難民が母国への帰還を開始、道路が大渋滞に!【動画】
2011年から続いたシリアでの内戦では、数多くの難民が生まれ、国外へ避難したが、アサド政権が崩壊したことを受け、人々が帰国し始めているという。
レバノンやトルコから戻り始める
シリアの反政府勢力は12月8日、首都のダマスカスを制圧し、アサド大統領はロシアへ逃げ、亡命した。
この事態を受け、すでに海外へ避難していたシリア人の難民たちが、母国へ戻り始めているという。
シリアとレバノンの国境では、バッグやスーツケースを持った何百人ものシリア人が集まり、国境を越えて祖国に帰ろうとしているそうだ。
またトルコからシリアへ向かう人々で、道路が大渋滞しているという。下が、その様子をとらえた映像。
Traffic jams are building along the Turkish-Syrian border as thousands of Syrian refugees hurry back home to Syria.
Nearly 4 million Syrian refugees live in Turkey.
2 million live in Europe. pic.twitter.com/LqvpkYsyjS
— Visegrád 24 (@visegrad24) December 8, 2024
下の動画は、首都のダマスカスへ向かう道路の様子。
Video shows thousands of cars jamming roads to Damascus as displaced people return to the capital after hearing the Assad regime had been overthrown by the opposition. pic.twitter.com/Pin12UT7Ru
— Al Jazeera English (@AJEnglish) December 9, 2024
2025年に自発的な帰還が続く
国連難民高等弁務官事務所も、シリア人の帰還がすでに始まっているとの見方を示しており、「シリアへの自発的な帰還は、2025年を通じて続くと予想される」と述べた。
内戦が始まって以来、シリアからは推定で数百万人の難民が国を離れ、近隣の国々やヨーロッパを目指したという。(トルコには400万人のシリア難民が、ヨーロッパには200万人が暮らしているとも言われている)
ただし今後、シリアがどのように統治されるのか、まだ先行きは不透明だ。
反政府勢力の指導者の考えとは?
今回、反政府勢力を率いた組織「ハヤト・タハリール・アル・シャーム(HTS:シャーム解放委員会)」は、国際テロ組織「アルカイダ」の分派組織から形成されたと言われている。
そのためHTSは、いまだにアメリカやトルコ、国連、その他西側諸国からテロ組織に指定されているそうだ。
しかしHTSの指導者であるジャウラニ氏は、アサド政権が崩壊した後、国民が選んだ「評議会」を創設する計画だと語っている。
またジャウラニ氏は、他のイスラム聖戦主義の過激派の慣行や残忍な戦術の一部には反対しており、これらの組織と関係を断ったと主張。彼自身、民間人への攻撃に個人的に関与したことは一度もない、と述べたという。(了)
出典元:MailOnline:Six million Syrians who fled Assad’s bloodthirsty regime begin to RETURN: Huge queues form as thousands battle to get back into the country as dictator is toppled and flees to Moscow(12/9)