全米科学アカデミーなどの科学者1900人以上が、トランプ政権を批判する公開書簡に署名

全米科学アカデミーなどの多くの会員が、トランプ政権による科学への攻撃の「危険性」について警告を発した。
科学機関に対して容赦ない攻撃
現在、トランプ政権は、私立大学などに対する連邦政府の助成金の取り消しや、資金面でのイデオロギー的審査、政府職員の大量解雇、検閲など、アメリカの科学機関に対して容赦ない攻撃を加えているという。
そこで先日、全米科学アカデミーや工学アカデミー、医学アカデミーの会員1900人以上が、トランプ政権による科学への攻撃の「危険性」についてアメリカ国民に警告するため、公開書簡に署名した。その公開書簡には、次のように書かれていた。
「我々は、この瞬間に本当の危険を感じています。我々は多様な政治的信念を抱いていますが、独立した科学的調査を守りたいという点で、研究者として団結しています。我々はこのSOSを発して、国の科学事業が壊滅的打撃を受けているという明確な警告を発しています」
「トランプ政権が研究を阻止している」
全米科学アカデミーは、エイブラハム・リンカーン政権下の1863年に議会の法令によって設立されたという。
また同組織は非営利で運営されており、全米工学アカデミーと全米医学アカデミーと合わせて3部門で、6800人の卓越した科学者が会員になっているそうだ。しかし公開書簡では、さらに次のように述べられている。
「トランプ政権は科学機関への資金を削減し、科学者への助成金を打ち切り、彼らの研究室への資金提供を打ち切り、国際的な科学協力を妨害している。資金削減により、研究機関は研究(新しい病気の治療法を含む)を一時停止し、教員を解雇し、次世代の科学者のパイプラインである大学院生の入学を停止せざるを得なくなっている」
「真実の探求、つまり科学の使命は、科学者が新しい疑問を自由に探求し、特定の利益から独立して、その発見を正直に報告することを要求する。政権は検閲を行っており、この独立性を破壊している。政権は大統領令と金銭的脅迫を利用して、どの研究が資金提供または出版されるか、結果がどのように報告されるか、そして国民がどのデータと研究結果にアクセスできるかを操作している。政権は、気候変動など好ましくないと考えるテーマの研究、またはワクチンの安全性から経済動向まで、政権が好まない結果をもたらす研究を阻止している」
ケネディ長官も研究を妨害
ワクチン懐疑論者であるロバート・F・ケネディ・ジュニア保健長官も、国のワクチン政策を攻撃。麻疹の流行が続いているにもかかわらず、麻疹の予防接種に中途半端な支持を表明しているという。
また新型コロナワクチンの基盤となる技術を脅かしたり、鳥インフルエンザの治療法を研究するための約6億ドルの契約を取り消したり、科学顧問の専門家との会議をキャンセルしたりしているそうだ。
ワクチンの専門家である食品医薬品局(FDA)のピーター・マークス博士は、トランプ政権の「科学的真実に対する前例のない攻撃」を非難して、先週末に辞任。次のように訴えた。
「ケネディ長官が、真実と透明性を望んでいないことは明らかだ。むしろ、彼は自分の誤報と嘘を、(人々が)従順に認めることを望んでいる」(了)
出典元:The Guardian:More than 1,900 scientists write letter in ‘SOS’ over Trump’s attacks on science(3/31)