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「国民の健康を危険にさらしている」CDCの元幹部9人がRFK・ジュニア氏を批判

「国民の健康を危険にさらしている」CDCの元幹部9人がRFK・ジュニア氏を批判
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アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の元所長など9人が、保健福祉省(HHS)のロバート・F・ケネディ・ジュニア長官を批判した。

 

ニューヨーク・タイムズ紙に意見を寄稿

 

保健福祉省のケネディ長官と補佐官のステファニー・スピア氏は、スーザン・モナレス前所長に対し、新型コロナ・ワクチンの政策変更と高官の解雇を支持するよう求めたが、モナレス氏はこれを拒否。そのため先日、ケネディ長官はモナレス前所長を解任した。

 

このケネディ長官の措置に抗議し、その後CDCの幹部4人も辞意を表明する事態となった。

 

この事態を受け、カーター元大統領政権時代にまで遡るCDCの元所長7人と元所長代理2人は9月1日、ニューヨーク・タイムズ紙に意見を寄稿した。

 

ワクチン懐疑派の委員に交代

 

記事の中で元所長らは、モナレス氏の解任は「アメリカの健康安全保障」に「広範な影響」を及ぼしかねないと指摘。

 

また彼らは、ケネディ長官が数千人の連邦保健職員を解雇したことや、アメリカで麻疹が蔓延する中で効果が証明されていない治療法を宣伝したこと、連邦政府が資金提供する5億ドルのmRNAワクチン研究を中止させたことを批判した。

 

さらにケネディ長官がCDCのワクチン諮問委員会の委員17人全員を解任し、自らの考えに近いワクチン懐疑派の委員に交代させたことも非難した。

 

「私たち全員が危険にさらされる」

 

オバマ元大統領政権下でCDCの所長代理を務めたリチャード・ベッサー博士は、自身と元所長らは目の当たりにした事態に愕然としているとし、次のように述べた。

 

「政権交代では常に変化があり、政策の優先順位も変わります。しかし、ロバート・F・ケネディ・ジュニア長官のリーダーシップの下で、私たちが目にしているのは、全く異なるものです。彼は保健福祉長官として、アメリカのワクチン接種制度を解体し、命を救い、健康を維持する治療に、人々が接することを制限する強力な政策を掲げています」

 

その上でベッサー博士は、CDCの前所長や幹部の辞任により、アメリカが公衆衛生上の脅威だけでなく、日常的な健康問題に対しても脆弱な立場に置かれるとし、次のように警告した。

 

「他の感染の脅威に対しても、公衆衛生上の課題に対しても、この長官の現状のようなやり方では、私たち全員が危険にさらされることになる。全てにおいて(他の元所長らと)意見が一致しているわけではないが、連邦公衆衛生システムが深刻な危機に瀕していることには同意している。世界をリードする公衆衛生機関として期待されてきたCDCは、生命維持装置につながれており、早急な対応が必要だ」

 

その上でCDCの元所長らは記事において、保健福祉省を監督する義務がある連邦議会に対し、しっかり監督するよう求めたという。(了)

 

出典元:ABC News:Former CDC directors say RFK Jr. is endangering Americans’ health(9/2)

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