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ガザ地区での和平案を巡り、トランプ大統領とネタニヤフ首相が会談

ガザ地区での和平案を巡り、トランプ大統領とネタニヤフ首相が会談
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アメリカのトランプ大統領と、イスラエルのネタニヤフ首相とが9月29日、ホワイトハウスにおいて、ガザ地区での和平案に関して、会談を行った。

 

20項目に及ぶ戦後計画

 

イスラエルのネタニヤフ首相は29日、ワシントンD.C.に到着し、トランプ大統領と会い、ガザ地区での停戦・和平案について協議した。

 

会談は午前11時(現地時間)に開始され、その後、昼食会が行われ、午後1時15分(グリニッジ標準時17時15分)に記者会見が行われた。

 

トランプ氏が提案したガザ地区における「20項目に及ぶ戦後計画」では、停戦後に人質全員(48人中20人が生存)の解放と引き換えに、イスラエルの刑務所にいるパレスチナ人が釈放され、人道支援物資の流入も相当数認められるという。

 

またこの計画では将来のパレスチナ国家樹立への道を開いており、ガザ地区のパレスチナ人が強制的に追放されることはなく、希望すれば自宅に戻ることができる。

 

しかしネタニヤフ政権の極右閣僚らは、ガザ地区を軍事占領し、違法な入植地の建設を望み、パレスチナ人を強制的に追放させようとしており、すでにトランプ氏の計画案を激しく非難しているそうだ。

 

ネタニヤフ首相が和平案に合意

 

共同記者会見で、トランプ大統領は、この計画への同意について、ネタニヤフ首相に感謝の意を表した。また「ハマス」がこの合意を受け入れた場合、残りの人質全員を72時間以内に解放することになるとの見方を示した。

 

その上でトランプ大統領は、「ハマスもこの合意を成立させたいと聞いている」と述べ、「ハマスがこの提案を拒否した場合、ネタニヤフ首相の任務完了を全面的に支持する」とし、次のように述べた。

 

「パレスチナ人には、自らの運命に責任を持ってほしい。(略)テロを禁止し、より明るい未来への道を自ら切り開かなければならない。彼らはこれまでのような生活を望んでいない。ハマスとの苦難の日々を送ってきた。パレスチナ自治政府が、私が示した改革と2020年の平和ビジョンを実現しなければ、彼らは自らの責任を問われることになるだろう」

 

またイスラエルのネタニヤフ首相も、トランプ氏に対し「ガザ紛争を終結させるという、あなたの計画を支持します」と発言。しかし同時に、次のようにも述べた。

 

「もしハマスが、トランプ大統領の計画を拒否するならば、あるいは彼らがそれを受け入れた後に、あらゆる手段を講じて対抗するならば、イスラエルは自力で任務を終えるでしょう」

 

イスラエルの政治アナリスト兼コラムニストである、ギデオン・レヴィ氏は、ネタニヤフ首相がトランプ氏の和平案を受け入れる可能性が高いものの、実行に移すかどうかは不透明だとの見方を示している。

 

ガザ市にある病院付近を攻撃

 

一方、ガザ地区では、イスラエル軍がガザ市制圧を目指し、地上作戦を拡大させており、都市の中心部を執拗に爆撃しているという。

 

9月29日には、ガザ市にあるアル・シファ病院付近で、イスラエル軍とパレスチナ戦闘員との激しい戦闘が勃発。イスラエル軍はヘリコプターを投入し、激しい銃撃を加え、付近の住宅街も被害を受けているそうだ。

 

下はアル・シファ病院付近の7階建ての建物が、イスラエル軍の空爆を受ける様子。

 

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ガザ地区の医療関係者によれば、9月29日の夜明け以降、ガザ地区全域でイスラエル軍の攻撃により、少なくとも33人のパレスチナ人が死亡、多数が負傷したという。(了)

 

出典元:Aljazeera:LIVE: Israel strikes southern Lebanon after killing 33 people in Gaza today(9/29)

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