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米軍が船舶を2回攻撃し、負傷者を殺害、国際法に違反した可能性

米軍が船舶を2回攻撃し、負傷者を殺害、国際法に違反した可能性
X_The White House

アメリカ軍は9月、カリブ海で麻薬密輸船と思われる船舶を攻撃したが、負傷者まで殺害したと指摘されている。

 

ジュネーブ条約違反の可能性

 

9月2日、アメリカ軍はカリブ海を航行する船を空爆。しかし最初の攻撃で、2人の生存者が炎上する船舶にしがみついたままになり、その後、2回目の攻撃が命じられ、彼らは死亡したという。

 

国際法のジュネーブ条約では、負傷した戦闘員を意図的に攻撃することを禁じており、負傷した戦闘員は医療処置を受けるべきだとしている。

 

このためアメリカの民主党・共和党両方の議員が、9月2日の攻撃に懸念を表明しており、上院軍事委員会は先週末、何が起きたのかを究明するために「徹底的な監視」を行うと誓約した。

 

この作戦の指揮を執っていたアメリカ軍統合特殊作戦軍の司令官、ブラッドリー提督は今週、連邦議会に出席する予定となっている。

 

「2人の生存者を直接見ていない」

 

この事件に関して、ピート・ヘグセス国防長官は12月2日、ホワイトハウスでの閣議で、麻薬密輸船とされる船舶への2度目の攻撃の前に、2人の「生存者を直接見ていない」と弁解したという。

 

ヘグセス国防長官は、最初の攻撃を「生で」見ていたものの、すぐに別の会議に向かったと説明。さらにブラッドレー提督が「正しい判断」で船を沈没させたことを、「数時間後」に知らされたとし、「我々は提督を支持する」と述べたそうだ。

 

トランプ政権は、これらの攻撃が、違法薬物からアメリカ人の命を守るために必要な自衛措置であると繰り返し擁護してきた。

 

しかし船に乗っていた人物が誰なのか、実際に何を運んでいたのか、など詳細を一切明らかにしておらず、これまでにカリブ海と東太平洋で80人以上が殺害されている。(了)

 

出典元:BBC:US defence secretary says he did not see survivors before follow-up strike on drug boat(12/2)

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