ウォンバットはヒーロー!地面を掘って水を探し、他の動物たちを救っていた
オーストラリアに生息するウォンバットが、干ばつの時期に穴を掘り、水を見つけていたことが明らかとなった。
干ばつの時期に穴を掘って水を見つける
このウォンバットの習性が明らかになったのは、ニューサウスウェールズ州に住むTed Finnieさんの牧場だ。
この牧場はHunter谷から30kmも離れた場所にあるのだが、このエリアは過去3年間、わずかな雨しか降っていなかったという。
しかしそんな場所にウォンバットが現れ、なんと水を求めて穴を掘り続け、結果的に直径20m、深さ4mのクレーターを作ってしまったという。
これまでの記録にない行動
さらに牧場にカメラを仕掛け、観察したところ、ウォンバットがトンネルを掘って水を探し出したあと、そこへ数多くの動物たちが現れ始めたという。
その中にはワラビーやワラルー、カンガルーはもちろん、鳥やトカゲ、ポッサム、ハリモグラ、エミュもおり、彼らは干ばつの間、ウォンバットが探し当てた水を求めて立ち寄っていたそうだ。
ここで調査を行った生物学者のJulie Oldさんも、ウォンバットが水を求めてトンネルを掘るという記録はないと語っている。
隠れ家を作り、他の動物にも利用される
そもそもウォンバットは、川の土手や木の下の小さな溝などに穴(隠れ家)を作るために、エコロジカル・エンジニアなどと呼ばれてきたという。
そしてウォンバットが作る隠れ家は他の動物にも利用されることもあるそうだ。
実際に山火事のシーズンになると、多くのウォンバットの穴が見つかるが、そこは炎から身を守ろうとする他の動物の避難所になっているとか。
このように困難な状況で他の動物たちの救命支援を行うウォンバットは、ヒーローとして歓迎されているという。(了)
出典元:Good News Network:Wombats Hailed as Heroes for Digging Down Under, Revealing Water Well During Drought(2/9)